及川×岩泉
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「お、及川さん….っ、!!!」
「はーい!どうしたの?」
「ずっとかっこいいと思ってました….!!」
「ふは、ありがと!笑」
教室の前で呼ばれた女の子たちと話す。この子達の事なんて別にどうとも思っていない。なんなら少し迷惑だ。
「おいか….」
「….ん、?」
名前を呼ばれた気がして振り向くと、誰も居ない。でも俺には見えた。見慣れたズックと足が。
丁度下校時間だったため、俺はその足を追いかけた。追いかけるというか、その人の元に向かった。もう誰なのかは分かっているから。
「まって!!」
「………..っ、」
「まっててば!!」
ガシッと腕をつかむ。両腕をつかんで、こっちを向かせる。下を向いたまま、顔を上げてくれない。
「やっと捕まえた…..」
「…..ねえ、こっち見てよ」
「…………….」
「…..なんで、泣いてるの…..」
「教えてよ、岩ちゃん」
ズックに書かれていた、岩泉、という名前ですぐに岩ちゃんだと分かった。
俺がなにを言っても下を向いたまま、答えてくれない。
「ねぇってば、聞いてる、?」
「…..の…..だ、ろ」
「ぇ、?」
「お前のせいだろ、!」
急に顔を上げて涙を流しながら俺のネクタイをつかむ。
「いっつも女子達とばっか喋りやがって…..」
「それを見てる俺の気にもなれよぉ…..!」
いつもより弱い力でネクタイを引っ張る。叫んでるというか、声が震えている。
「ごめん岩ちゃん、」
手を握って、優しく言う。
「触んなや….!」
「ごめん….ほんとに、」
岩ちゃんの涙を拭いながら、顔を見て言う。
「何なんだよお前…..」
「優しくすんなよ…..!」
「もうやだおまえ…….」
泣きながら俺に抱きついてくる。
「俺、自分の事しか考えてなかった」
「岩ちゃんの事最近構えてあげれてなかったし」
「ほんとごめん…..」
俺も抱き返す。
泣きつかれたのか、岩ちゃんはそのまま寝てしまった。
「…………」
明日からは、寂しい思いをさせないようにしよう、と反省し、岩ちゃんをおぶって家まで運んだ。
没かもしれない、すんません
ちょこなのさんリクエストありがとうございます
コメント
9件
めっちゃ関係ないんですけど、 皆さんの髪型教えてください