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自首〜はい、私が殺りました〜

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第5話 ばかみたい  side:藍崎

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2023年08月29日

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最近、おかしい。

赤咲があまり話しかけてこなくなった。

班活動なんかでは業務的に会話するけど日常のだる絡みのようなものが急激になくなった。

静かになったと思えば楽だが、あいつが静かなのも変に不気味で何か嫌だった。

5月になった。長袖のワイシャツを着てる人はもういなかった。

放課後、私は教室に課題を忘れてきたから取りに行っていた。

大体の生徒は部活動をしているから全教室誰もいなくしんと静まり返っていた。

自分の教室までつくと、ドアを開けようとする。が、直前でとどまった。

中から物音と人の声が聞こえてきたからだ。ドアの窓から私は中をそっと覗く。

いたのは赤咲。椅子に座って下を向いている。なんだ、あいつも来てたのか、

いや待て、赤咲1人なら何で声がするんだ。あいつが1人で喋ってる可能性もあるが流石にそこまで馬鹿ではないはず。

そう思った瞬間何かがぶつけられたような鈍い音が響いた。

はっとして再び窓を見る。

「…www…じゃないの?w」

声が聞こえてきた。耳をすます。

「気持ち悪いんだよ、お前。」

多田の声だ。理解した瞬間一気に血が引いていく気がした。

目を凝らすと、多田と倉持が座っている赤咲を見下ろしていた。

柿倉の姿はない。

「なんか言えよ。耳が聞こえねーのかよ、おい!」

「…」

机を叩く音と同時に倉持の怒鳴り声が聞こえた。多田倉持はかなり頭にきているようだ。

だけど、その怒りの矛先が赤咲に向けられている意味がわからなかった。

赤咲は何も答えない。

「耳聞こえねーなら必要ねーよな?引きちぎってやろうか?あ”!?」

「…」

ここまで言われても赤咲は反応しない。

「てかあいつは知らねーんだろ?藍崎。お前が … なの」

いきなり自分の名前が出てきてかなり驚く。てか何、赤咲が何なの?

「…言わないでください」

初めて赤咲が反応した。

「え〜どーしよっかなぁ、どう思う美玲?」

「ん〜まぁいいんじゃね?どうせこいつ逃げねーだろーし。暫くは遊べるだろ」

「そっか、じゃ、いいよ。黙っといてあげる。」

「…ありがと、」

「ただし。あんたにはわたしらの暇つぶし相手になってもらうから」

「…はい」

「よーしじゃセンセー来そうだし美玲帰ろ〜」

「へいへい」

柱に身を隠すと同時に前ドアを荒々しく開けて2人が出てきた。

2人の姿が完全に見えなくなるまで待ってから私はそっと教室の中に入る。

赤咲は机の上にうつ伏せで寝ていたが、すぐにフリだとわかった。

「…赤咲」

「…」

反応しない。

「赤咲。起きて。」

「…ん?あぁごめん寝てたww」

顔だけずらしてこっちを見る。

この期に及んでまだ抵抗を続けるのかよ

「もういいから、そういうの。」

「なに?そういうのって。」

「ずっと柿倉達にやられてたんでしょ?」

「なにをよ?」

「嫌がらせ。」

「いやだから水はアタイも欲しかったかr…」

ずっと机の上に置かれていた腕を引き剥がす。

細い腕には思ったより筋肉があった。

晒された机の上には「死ね」の文字。

マッキーで何重にも書かれている。

「…はは、分かっちゃうんだ〜結構上手く隠せてたつもりだったんだけどな〜」

照れたような笑みを浮かべる赤咲。

「何でそこまでして隠そうとするの」

「ん〜なんでだろ、なんか知られたくなかったんだろうね。」

「…なにそれ」

嘘だ。絶対理由がある。それがさっき多田が言ってた赤咲に関することなんだろう。じゃあ聞いてやる。

「…赤咲ってまだ私に隠してる事あるよね?」

「っえ、?」

案の定赤咲はあからさまに肩を震わせて反応してくる。

「何?赤咲は何?」

「…いいたくない」

「言って」

「やだ」

「言って」

「…」

「お願い」

懇願する形に切り替えると困った顔をした赤咲はしばらく沈黙してから

「…百合っぴ泡吹いて倒れたりしないでよ?」

「大丈夫」

「……アタイね、」

男なんだ。






はい。ちょっとずつ物語が動き始めてきましたね。

読みにくかったらごめんなさい🙇‍♀️

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おつみふ〜

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