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海溝のその先へ

海溝のその先へ

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新しいこと

♥

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2024年03月25日

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高校に入学するまで私は中学校には登校しなかった

そのまま誰ともさよならをせずに見知らぬ地へと足を踏み入れた

田舎は自分が思っている以上に良かった

優しい空気に程よい太陽光

すべてが優しくて身を包まれているみたいで居心地が良かった

おばあちゃんの家に来るのはいつぶりだろう小学校4とかそれくらいかな?

正直おばあちゃん、おじいちゃんがどんな人だったか覚えていない

ただ、なんの不安も感じなかった

親族だし、私孫だし、大丈夫たと思っていた

着くなりおばあちゃんが外で待っていてくれた。 それも着物姿で

勘弁してよ。祝い事かなにか?と少し馬鹿にしていたが隣の席に座っていた母があれが私服なのと答えた

おばあちゃんは茶道の先生をしており普段から好んで着物を着ているとの事だった

確かにそうだったがしれない過去の曖昧な記憶はあまりあてにならない

どこにもおじいちゃんの姿が見えず外出中かと思った

母と父が娘をよろしくお願いしますなんて嫁入りみたいな言葉を使っていた

私は早速家にずかずかと入っていった

そしたら居間らしきところにおじいちゃんが座っていた

その姿はまさに武士のような固く強い何かを感じた

私が咄嗟に出た言葉はこんにちはだった

それから追いかけるようにこれからよろしくお願いしますと言った

おじいちゃんは深く頷き目の前の新聞を読み続けた

私がこの家に小4以降立ち入ってなかった理由が少しわかってきた

母と父は荷物を下ろすなり足早に帰って行った

おばあちゃんが家の中に戻り廊下に突っ立っていた私を部屋に案内してくれた

部屋は洋風な客間のような部屋だった

部屋に荷物を運び込みある程度作業が終わって一段落しようと少し窓を開けぼーっと外を眺めていた

いい景色に見惚れていた

田舎の魅力をこの歳にして理解出来るとは

数分くらい田舎に浸っていた

その後1階に降りると重苦しい空気が伝わった。まるで昭和のような家制度がまだ残っているような、圧倒的亭主関白のおじいちゃんと家来のようなおばあちゃんの2人をみてゾッとした

これが原因だ。私がおばあちゃん家と呼ぶのもここに来たがらなかったのもすべてこのじじいに問題があったんだ

おじいちゃんなんて孫フィルターがかかっててどんな人でも可愛いと愛でてくれるのもでは無いのか?手足が震えた。それもその場に立っていられないほど

ここから私の地獄のような高校生活が始まる

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