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※桃青
※体調不良パロ
※年齢操作無し(多分)
※付き合ってる設定です
※上記の事を許せる方のみスクロールをお願いします
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青 side
ふわ…ぁ……、。
大きなあくびと共に目を覚ます。寝起きだからか頭が暑くぼーっとする。覚醒してくると同時に下半身に違和感を覚える。湿っている。嫌な予感を察知し、ゆっくり起き上がり布団を慎重に捲る。そこには……
やっぱりだ。僕の腰から下辺りが赤く染まっていた。無意識に大きな溜息が口から出てくる。と同時にぐわんと視界が大きく揺れた。思わず再びベットに横になった。生理のせいでは無い、と直感的にそう感じた。額に手のひらを当てると、感じた通り、熱く火照っていた。僕は察した。タイミング悪く、生理と風邪が被ってしまったのだ。こんな不運ある?と憂鬱と気だるさでまた大きな溜息が出てくる。今日は1日作業を頑張ろうと思っていたのに。なんて心の中で誰に向けるでも無い悪態を吐きながらとりあえずシーツを交換しようとする。ふらふらする体に鞭を打ち、無理やり体を起こしてシーツを取り替える。シーツとズボンを洗面所へ持っていき、洗面器に漬ける。そこまで来た所でいよいよ体が限界を迎えたのか、足の力が抜けその場にへなへなと座り込んでしまった。どうしよう。立たなきゃ。歩かなきゃ行けないのに体が言う事を聞かない。頭がぼーっとして考える事も出来なくなってきた。流石の僕でもこれはまずいと感じ、一旦休もうと床で横になった。それからはほとんど意識がなく、自然と目を閉じていた。
桃 side
暑い。周りの視線が少し痛い。けれど、俺はそんな事にも構う暇無く、夢中で走っていた。無我夢中で走って走って、ようやくドアの前に着いた。息を整えながらインターホンを何度も押す。けれど、まるで時が止まったかのように中からは何も物音が聞こえない。先程の走った後に流した汗とはまた違った汗がこめかみを流れた。一旦冷静になり、そういえば、と握っていた財布の中から鍵を1つ取り出す。開いてくれ、と願いながら鍵を差し手を回す。ガチャリ、と音を立てて鍵が空いた。俺はすぐさま中に入り、靴を乱暴に脱ぎ捨て、廊下を早足で進んでいく。作業部屋から見ていき、リビング、寝室、トイレ、と確認していく。後残るは……風呂場、?流石に風呂場に居るとは考えていなかったが、他の何処にもいなかったので最後の懸けとして風呂場へ移動した。洗面所のドアを開けると、そこに、“彼”は居た_
暇だし、ころんとコラボ動画でも撮ろうかと思い、彼にLINEを送った。いつもなら遅くとも1時間以内には既読が付くはずなのに、今日は1時間経っても、2時間経っても返信が帰ってくることは無く、既読すらも付かなかった。流石におかしいと思い、彼に電話を掛けてみた。しかしいくら待っても彼が電話に出る事は無かった。何回も何回も掛け直したが、全く出る気配は無い。流石に緊急事態だと察知し、彼の家へ行ってみることにした。もし彼が熱中症で倒れていたらと考えると、一刻も早く彼の家に着きたいという気持ちがだんだんと増していった。汗を流しながら彼の家に着き、彼から貰った合鍵で中に入る。順番に部屋を見て回るも彼の姿は見当たらず、心拍数が再び上昇していくのが自分でも分かる。そして残った最後の部屋が風呂場。風呂場に居る理由も見当たらないが、彼の姿も他の部屋で全く見当たらないので、ここに居ると願うしか無かった。洗面所の扉を開けると……居た。俺は酷く安堵すると共に彼の姿に尋常では無いと察した。彼は下半身だけ服を着ていなかったのだ。その状態のまま洗面所の床で死んだように眠っている。顔が赤く、口から熱い息を出している。風邪かとも思ったが、なぜこんな所で、しかも下を履いていない状態で床に寝転んでいるのだろうか。周りの状況を確認しようと部屋を見回した時。洗面器に漬けてある物を見て、察した。赤黒く染まったシーツと彼のズボン。俺は嫌な事を考えてしまったが、後で彼に聞くとして、とりあえず今は彼をどうにかしなければ。俺は洗面所にあるカラーボックスから大きなバスタオルを1枚取り、バスタオル片手に彼を抱き上げ、寝室へと向かった。片手でバスタオルを広げ、その上に彼をゆっくりと寝かせる。彼はんん…と唸り体を丸めた。生理中はお腹を冷やしてはいけないのにズボンを履いていなかったせいか腹痛が悪化している様だった。キッチン借りるな、と彼に断りを入れ、すぐさまキッチンへと向かう。電気ケトルでお湯を沸かしている間に湯たんぽを引っ張り出してくる。お湯を入れカバーを付けて寝室へと戻った。湯たんぽの前に、何か履かせた方がいんじゃねと気づき、寝室のクローゼットからグレーのスウェットを見つけ、それを履かせた後に先程作った湯たんぽを下腹に当たるようにセッティングした。彼は相変わらず顔を真っ赤にして苦しそうにぜぇぜぇと息をしている。汗で濡れている前髪を押し退け額に手を当てると、じーんと熱が伝わって来た。体感だが38度程はあるだろう。俺がもっと早く来れてたら、なんて考えてしまう。早く気づいて、看病していたら、こんな酷くなる事は無かったかもしれない。…でも、そんな事を考えても仕方が無い。とりあえずは今俺に出来る事をしなければ。
青 side
何やらキッチンから物音が聞こえ、目を覚ました。誰か居る?てかここ、寝室?僕、洗面所で寝てたんじゃ……相変わらず顔は熱いままだけど、額には熱さまシートが貼ってあった。脱いだはずのズボンはグレーのスウェットに変えられ、下腹部辺りには湯たんぽが置いてあった。僕の腰の下にはバスタオルが1枚敷かれてあった。状況を把握しようと体を起こそうとすると、お腹に激痛が走った。いつもはこんなに重くないのに。起き上がる事も諦め、大人しく寝ている事にした。しばらくするとキッチンからの物音が消え、こちらに向かってくる音がした。がちゃりと寝室のドアが開き、その人物が顔を見せた。それは……さとみくんだった。朝、生理と風邪が被ったと理解した時からずっと会いたいと思っていた人だった。安心と嬉しさでぶわっと涙が溢れてくる。彼は焦った様子で僕の心配をしてくれるが、僕はそんな事にも構わずただただ溢れてくる涙を流すしか無かった。
僕が落ち着いた頃、先程彼が作ってくれていたのであろうお粥を食べるか聞かれた後僕は小さく頷き、体を起こしてもらい、食べさせてもらった。…美味しい。やっぱり安心する。僕が美味しいと言うと彼は良かったと笑顔で返してくる。かっこいい。ずるい。元々熱かった顔がさらに熱くなった様な気がした。その後、辛いだろうから寝てていいよと言われたが、もう少し一緒に居て欲しいと言うと、彼は笑顔でそれを受け入れてくれた。彼の優しさに甘え、手を握って貰いながら僕は眠りにつくことが出来た。次の時に目を覚ますと、風邪の症状は少し良くなっているようだった。相変わらずお腹は痛むままだったけれど、彼のおかげで安心出来たし、ここまで良くなったのだと思う。彼を心配させてしまったし、迷惑を掛けてしまって、本当に申し訳ない。そんな僕の胸の内を明かすと、彼は本当に何も気にしていない様子で、そんな事いいよと言ってくれた。さらに、僕が大事に至らなくて良かったよとまで言ってくれた。なんでこんなに優しくしてくれるのか、僕には分からないままだったが、そんなのどうでもいいやと思ってしまった。こんなに身近で優しさを感じ取れることに幸せを感じ、今回で、僕は彼が以前よりもっと好きになった気がした。いや、大好きになった。こんな事、本人には絶対言えないけどね。