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「さ、依頼が来たね」
得意げに笑う野々花を横切り、暁人が受話器をとる。
「はい、鳥谷部探偵事務所です」
『萩本と申します、鳥谷部様はいらっしゃいますでしょうか?』
「はい、僕が鳥谷部です」
『ああ、良かった。それなら話は早い』
相手の男は1つ息をついてから喋った。
『実は折り入ってお話したいことが、、、』
「それは副総理の件ですね?」
『、、、』
受話器から声が聞こえなくなる。
「声色から察するに、あなたは副総理補佐であり、書記官の萩本純一殿だ。あなたが今、依頼となれば彼女(副総理)の事以外考えにくい」
少し間を置いてから、声が聞き取れた。
『仰る通りです、、、ただ、この依頼の内容は、個人情報や機密情報に関わるので、できるだけ調査は内密に行って欲しいのですが、、、』
「任せてください、鳥谷部探偵事務所はお客様の権益を必ず守ります」
「アーキくん!依頼は書記官から?」
「まあな、今回は俺と小葉で進めてくから」
「いや!私も手伝う!」
「いや!じゃねーよ!今回は危険そうな依頼だってお前なら分かるだろ!」
「私頭いーもん!手伝える!」
「だめだ!だめなもんはだめ!」
「アキくん!」
野々花の一段と大きな声が事務所に響いた。
「な、なんだよ、、、(弱腰)」
「私、アキくんの秘密知ってる、、、」
「?!」
野々花の手には俺の闇時代の写真が
握られていた。
「な、なんだと、、、?!」
暁人には頷くより他の選択肢は無かった。