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病み含みます
一応太中です
地雷さん回れ右⊂( ・ω・ )⊃
雨が降っていました。
それはそれは沢山の雨が。
「ねぇ、中也」
「ん?なんだ
チュ
「は
「私と付き合って。」
「!?」
「ねぇ?」
ザーザー
「…まぁいいが急になんだ」
「今中也にこの気持ちを伝えないといけない気がして。」
「……そうか」
雨はずっと止みません。
誰かが泣いているように、ずっとずっと降り注ぐ雨。
私は、何がしたかったのでしょう。
誰にも取られないで欲しかった。何も知らない無垢な純真。
誰にも汚される事のない純粋な中原中也。貴方が欲しかった。私とは違う、綺麗な貴方が。
いつもの様に帰っていました。
家へ帰れば暖かく待つ中也の姿を想像しながら。
空を見上げて息が詰まりました。 この日だって雨が降っていたんです。
早く帰らなければ行けない気がしたものですから、急いで帰ったのです。
ザーザー
遅かった。
玄関先のリビングで中也は、犯されていました。ソファに倒れ込み、ずっとビクビクしながら泣き叫んでいたんです。
私はその姿を見てどうかしたのか直ぐに玄関から飛び出て走ったんです。何処に行くのかも分からないまま、ただただ走って走って逃げました。
無垢の信頼心は罪なりや。
私がもっときちんと見ておけばこんな事にならなかったのでしょうか。
其れ共何、私のせいだと言うのでしょうか。
考えても考えても可笑しくなるばかりで何も出来ません。
雨の中。家迄歩いてかえりました。傘もささずによくここ迄走ったものです。
ザーザー
家に着く頃には中也も着替え、夕飯の支度を初めていました。
台所に立つ中也を見て訳もなく泣きました。
私の中也は穢されたのです。もう二度とあの柔らかく純真な笑顔は見れないのです。
「なぁ。どうかしたか…?」
気づけば中也は私の前にハンカチを持って立ち尽くしていました。
「いや、何もないよ」
にこっと笑いながらそう答えました。
「…そうか」
ザーザー
嗚呼、何て悲劇!!
もう何も有りやしない。私の生きる輝きも穢された。
ならば。
「ねぇ、中也」
「なんだよ」
「私の事は好きかい?」
「嗚呼。勿論好きだ」
違う。中也はそんな明確な回答はしない。
「さっきもそうだが大丈夫か?」
違う。中也は私の事なんて心配しない。
「なァおい?聞いてるか?」
違う。違う。辞めてくれ。
「中也。君が悪いのだよ」
「なんだよ急に」
「私は君のためならなんだってしてきたつもりだ。」
「そうか」
「なのに君は、君は。」
もう止まれない。
台所に立つ中也を前に包丁を取り、逆手に持つ。
「君が悪いんだ!!私は、私は愛していたのに!!」
包丁を中也目掛けて振り下ろす。
グサァッ
鈍い音が辺りを支配した。
「俺……だって…愛してたぜ……けどよォ…?其れを拒んだのは…手前、だろ……?」
涙を流しながらそう言い残す。
「……私は。」
何も悪くなんて
「…愛してた……んだぜ?」
悪くなんて
「残念だけど……よォ…」
私は大馬鹿者だったのか…!!
「中也が……中也…」
「…おぅ……」
「愛しているよ……」
「そう…か」
バタッ
赤い血溜まりのうえに1人、呼吸をする。
「愛していたのに…」
ザーザー