Nakamu視点
Broooockと過ごし始めて、数ヶ月が経った
でも俺のことを知られた訳じゃないし、特にデメリットなんてなかった
Broooockと過ごすうちに、人の心がわかるようになってきた
自分にはそんなものはない
でも、Broooockのことはわかる
nk「…Broooock、入っていい?」
br「あ、ごめんNakamu、ちょっと待って!」
中からなにかごそごそする音が聞こえる
しばらくして返事が返ってきた
br「…よし、いいよー!」
nk「ん、入るよ」
部屋のドアを開けるとベッドに座ったBroooockが居た
…今俺は、Broooockに1つ話をする為に来たから。
最悪の場合を、Broooockに伝えに。
nk「…ねぇ、Broooock」
br「ん?」
nk「俺が…もし、急に倒れたり、動かなくなってしまったら」
「俺とBroooockが一番最初に出会った、あの施設に運んで欲しい」
br「へ……?」
nk「あそこなら、あそこだけなら」
「俺のことを診て貰えるからさ」
br「そっ…か」
nk「それでも駄目だったら…」
「俺を診てくれた人に、全部聞いて」
少し俯いて、静かに話す
br「全部…?ちょっと話がわかんないや…」
「とりあえず、倒れたりしたらそこに運べばいいの?」
nk「うん」
「まぁ、Broooockにしか頼めないから」
br「…わかった」
…これで、心配は無い
Broooockが、Broooockだけが
俺は信頼できるから
それでも、本当のことは言えない
信頼できても、俺からは言えない
もしかしたら幻滅されるかも
もしかしたら嫌われるかも
もしかしたら……
…とにかく、誰にも言えないから
俺は俺を突き通して
俺という正体を隠して
駄目だったら
博士が何とかしてくれる
意志を持つAIロボットなんて、人間からは賛否両論だろう
でも今は、それは俺しかいない
博士はきっと、本人の自己満なのだろう
これからまだ作るなら、俺よりもっと優秀なものを作るだろう
よっぽど優秀なんだから、それくらいは容易いはずだ
br「あ…そういえばNakamu」
nk「なに?」
br「今度どっか出かけない?」
nk「いいじゃん、どこ行く?」
br「んー、その道確認も兼ねて、出会った場所とかあの公園とか行く?」
nk「お、いいね」
思い出の場所
施設前と、雨の降った公園
きっと施設の前のことは、博士も見ていただろう
博士と、その助手3人も
……そういえば、博士の名前ってなんだっけ
なにか、聞いたことがある気がする
確か、名前は──
𝒏𝒆𝒙𝒕↪
コメント
2件
え、名前とかでてきちゃうの!? 目をかっぽじって待機しとく!