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中華街を出て、探偵社に向かった。
変な奴等に絡まれたが、大きい成果をあげた。
もしかしたら、また見えるようになるかもしれないと心が弾む。
「芥川、疲れてないか?一応あんなこともあったわけだし…」
「大丈夫、だ…」
口では大丈夫だなんて言うけれど、体がふらついている。
もともと体力のない身体なのに連れ回したのが堪えたのだろうか、…
「ん、ケホ、ケヒュッ…ぁ」
咳き込んだと思ったら、芥川の体は耐えきれず崩れ落ちる。
「芥川、!」
抱きとめたときにはもう、意識を失っていた。
熱中症かもしれない…!とりあえず与謝野さんに!
芥川を抱きかかえ、探偵社へと走った。
「与謝野さん!、芥川が…!」
「!、診ないことには分からん。そのまま医務室に運んでくれ。」
「はい!」
僕は芥川を医務室のベットに寝かせた。
苦しげにきれいな顔を歪め、呼吸が荒くなっている。
「ふ、ぁ…はぁ、はッ、や…」
魘されているのか、声が漏れる。
「与謝野さん、芥川は…!」
「…熱中症の症状じゃない、疲れたのかもしれないがこれは…」
「毒だ。」
「!、まさかあの時…!」
中華街で二人組みに絡まれたとき、芥川に口付けをしていた。
芥川を連れ去るために毒を盛るとは考えにくいが、
まさか行為をするために媚薬でも盛られたんじゃないのか…?
媚薬に体調不良をきたすような副作用があるかは分からないが、可能性はある。
その経緯を与謝野さんに話すと、
「媚薬かどうかは分からないが、確かに高揚して、頬が赤らんでいるね」
「もし媚薬だったらどうすれば…?」
「媚薬は切れるのを待つしかないね、私の異能は瀕死じゃないとね」
二人が話している間にも、芥川の息が荒くなってく。
「ふーッ、ふぁ…は、ぁ…////」
見ていられなくて、震えている体を抱きしめる。
「ビクッ、ひゃ、ぁ…」
やはり、体が敏感になってきているようだ。
「…、与謝野さん。効果はいつ頃きれるんてすか…?」
「正確には分からないが、通常は3時間ほどだ。」
「その男達がどういう心づもりか知らないけど、
強めのものだった場合、4、5時間ほど効果は続くはず。」
「そんな…、」
「ん、…」
芥川が起きそうだ。とりあえず水でも飲ませよう…。
「、人虎…此処は…?」
「探偵社の医務室だよ」
「…、!」
これまでの経緯を思い出したのか、申し訳無さそうに
「また、迷惑をかけてしまった…」
媚薬のせいか何時もより感情が豊かになっている気がする。
分かりやすく落ち込むものだから、おかしくて笑ってしまった。
「…何を笑っているのだ…むすっ(´ . .̫ . `)」
「ご、ごめん、分かりやすくて、おかしくなっちゃった。」
「…、ふふ、(*´∀`)。*゚+」
「!」
また、花が咲くように笑った。…可愛すぎる。
芥川が可愛くて忘れていたが体調はどうなのだろうか。
「すこし、体がだるくて…あと熱い…」
「そっか、とりあえず水でも飲みなよ」
「、ありがとう…」
あまり心配はないようだと、安心していると
「念の為、安静にしといたほうがいいね、なにがあるか分からないから。」
「…、?」
芥川はよく分かっていないようだが、与謝野さんの言うとおりだ。
今度こそ、芥川を守ろうと誓ったのだった。