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女の人が連れてきたのはさっき見た大きな聖堂だった。
「プロミスパーソナリティー…ってさっきお前、言ったよな?」
「はい。」
「私は今日、ここの聖堂の人から同僚が出来ると聞いてとても喜んでいた。」
「はい。」
「だがいつになってもその同僚らしき人は訪れなかった。」
「はい。」
「ここまで聞いてまだ分からないか?」
「分かりません。」
「…つまりだな…、お前は私の同僚だ。」
「…っか、」
「マジですか、それ。」
「では、あなたも…そのプロミスパーソナリティーってやつなんですか?」
「ああ、そうだ。」
「というかいちいち長ったらしいから略せ。そうだな…プロパティとか呼ばれてるからな、そう言えばいい。」
「分かりました。」
「…はあ、まさかはじめての同僚がこんな君の悪いうさぎだなんて…」
「な…失礼ですね…」
「いやいや、お前は君が悪い以外のなににも当てはまらないだろ。うさぎが喋るなんて普通じゃないからな、まじで。」
「…なんかすみません。」
「ああ…まあいいよ。」
「よし、まあそうとなれば名ぐらい名乗らなければ。」
「私はきなこ。ここの聖堂に務める立派なプロパティだ、よろしく。」
「よろしくお願いします」
「えっと…僕は…。」
「…適当に呼んでください。うさぎでもお前でもなんでも。」
「そうか?じゃあそう呼ぶ。」
「さて、お前とこう長話している暇はプロパティには無い。」
「お前に何があってここにいるのかは分からんがとりあえず、同僚は同僚だ。仕事には全力で向き合ってもらわねば困る。」
「改めてよろしく頼むぞ。」
「わかってますよ、そんなこと。」
「よし、そうとなれば早速だが仕事だうさぎ。」
「今回の依頼は殆ど子供同士のままごとみたいなものだ。」
「…そんなのわざわざ行かなきゃいけないんですか…?」
「当たり前だろう。それが子供だろうがただのままごとだろうが規律は守らなくてはいけない。依頼となればこちら動かなければいけないだろう?」
「まあ、そうですよね。行きましょう。」
「こんにちは、君が依頼してくれた子か?」「はい!そうです!こんにちは!」
「あはは、ちゃんと挨拶できてえらいなー。」「…おい、お前もちゃんと挨拶しろ。」
「え、あ、はいっ。」
「こんにちは…」
「こんにちは!…わ、うさぎさんだ!もふもふ!」
小さい子ならではの元気いっぱいの雰囲気に思わず圧倒されてしまう。
少し挨拶をするだけで、すかさず小さな手でわしわしと力強く頭を撫でてくるので、少し痛い。でも嬉しそうにしてくれているので、どうにも出来ず、頭をしばらく撫でられた。