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話す事ないので、それでは、どぞ!
私と父親は補聴器センターへ行って自分に会う補聴器を選びに行った。
「お客様、補聴器をお探しですか?眼鏡をお探しですか?」
そう、ここにはメガネも売っている割と大きめの店だ。
「補聴器です。娘の耳が聞こえなくなってしまって…良い補聴器とかありますか?」
「その事ならこちらへどうぞ」
「今、評判の良い補聴器がこちらになるんですけど、お値段が少し高い分ノイズなどのキーンとした音が入らないんですよ」
「お父さん、キーンってした音ってなに?」
「うーん、マイクとかでたまに鳴らないか?」
「あっ、鳴る」
「その事だよ」
「なら、鳴らない方が良い」
その後も私達は店員さんの話を聞き、補聴器を試しにつけて、自分に合う補聴器を探した。結局、最初にオススメされた値段が少し高めの補聴器にした。
それと同時に私は精密検査も無事に終え、補聴器も見つかったという事で、退院できた。
「良かったなー、これでまたギターが出来るぞ」
「…うん!」
すごい、今まで筆談で喋ってた時と全く違う。しっかり人の声が聞こえる。耳に何かついているというのを除けば私も周りの人の様にまたなれたんだ____
「あら、お帰りなさい」
家に帰ると母親がご馳走を作って待っていてくれた。
「補聴器を買えたから今日はご馳走を作ったのよ!」
「ありがとう」
「私…明日から学校行ってみようかな」
「え!?本当!?」
「うん、朱音と華音にもこの事話さなきゃだし」
「涼音が行きたいなら行きなさい」
「なら、明日行くよ」
「涼音、変わったわね」
「何が?」
「あなた、少し明るくなったわよ」
「だって、またギターが出来るんだもん!」
私が入院する前、華音と朱音と待ち合わせをしていた公園に行ってみよう。居るかもしれない。
「す、す、すすす涼音ぇ!?」
「うん、久しぶりに学校行こうと思って」
「耳聞こえるの?」
「補聴器付けてるから聞こえるよ」
「それで、華音が来たら言いたい事があるの」
「じゃあ、華音待ちますかぁ!」
「朱音、ごめん例の情報抜き取ってたら遅れた」
「例の情報?」
「涼音にはまだ話してなかったね」
「華音は今、目指せ!クラス全員の恥ずかしい一面!っていうのをやってて…」
「もー、本当華音やるのは自由だけど捕まらないでよ」
「了解 笑」
そういうとハッキングや情報の抜き取りなどその他諸々スキャンダルに近い事などをやっている華音はニヤリと笑った。
「そういえばさ、華音と朱音に言いたい事があるんだけど…」
「なに?」
「私たち3人でバンドグループ作らない?」
「私は良いよ!」
「私は今やってるハッキングも続けれるならやる」
「捕まるまで好きにやっていいよ」
「なら、やる」
「ありがとう!」
「断られないかドキドキしててね。私の昔からの夢3人でバンドグループとして活動することだったから 笑」
「凄い偶然!私もそうだったんだ」
「悔しいけど私も…」
「凄いね私達 笑
私、不思議だけど2人と一緒なら補聴器かブチ壊れて一生耳が聞こえなくても腕がもげても怖くないや 笑」
「何それ 笑」
「そうだ」
「どうしたの?華音」
「バンドの練習部屋、私の建物貸すよ」
「え!?」「え!?」
「放課後、下見に来てよ
割といい物件だから 笑」
「うん、楽しみにしてる!」
「にしても、いつまで公園で話してるんだろ私達…学校ヤバくない?」
「よし、秋の全学年運動会同率一位の3人の実力見せつけてやろうぜ 笑」
「絶対負けない」
「よーし、Go!!!」
私はまた将来の夢に向かって走り出す事が出来た気がした。そして、心做しか昔より走るのが軽くなった気がした。