コメント
2件
恋愛対象って簡単に分からないですよね、、、、、、私もたぶん好きな人がいてある人は男の子なんですけど、明るくて面白くって一緒にいてすごく楽しくて距離が近くてことある事にドキッとさせられちゃって、、、もう1人は小学校からずっと仲のいい女の子でその子と話したり触れ合うとすごく愛しい、ずっと一緒にいたいって感じるんです、、、どっちも大好きなんですけどどっちが正しい好き、愛してるって感情なのか分からないし、
「…..」
今回、私は永田をいつもの場所に一緒に行くのではなく呼び出した。『相談があるのだ』と言付けて。それなのに、いざ目の前にしたら何から話せばいいのか分からなくなった。
「早く何か言え」
それを急かすようにしてくるデリカシーの欠片も無いそんなだからモテないだよ系イケメンの永田。こんな野郎でも、私はどうしても相談したいのだ。
「….好きな人がさ、居るんだよ。」
やっとの思いで打ち明けた。永田は物凄く驚いた表情をしていつもの小馬鹿にする笑顔の欠片も消えていた。そうだろうな。恋愛不向き過ぎる私が恋愛相談なんてすると思わなかっただろうな。
「あー、それは..、俺の事だな?ならごめん。俺にはお前みたいな奴よりもっと美人が」
「ちげーよ。死ね」
焦りを雑に誤魔化す永田を軽く蹴る。こういう短絡的な所、直したいんだがね。
「どうしたら付き合えるか、とか?知らないから他を当たっ」
「付き合えてる」
もとよりそんなつまらない事で相談したいのでは無いし、大事な事で此奴に意見を乞う程愚かでは無い心算だ。
「展開が早いな。誰?いつも告白してくるアイツ?」
楽しそうになってきた永田。弱味になりそうな事があったらすぐに調子に乗るんだよな..。
「違うけどこれ以上は黙秘で。明かせるのは、その人"同性"なんだよ。」
正直、最初に伝えるコレが一番の壁だ。気持ち悪いって言うだろうか..。いや、そうなっても良い。恐らく私達の関係にひびは入らないだろう。
「彼女って事ね。OK成程、異性の好きな物は何だとかなら興味無いと切り捨てようかと思ってたけど、良いじゃん。話してみて。問題が大きくないと相談ってのは楽しくない。」
永田は、私の心配を他所にあっさり流してくれた。それだけでかなり救われた。
「告白してきたのは向こうなんだけど。凄く優しくて、ちょっぴり寂しがり屋で、とっても可愛い人でね、幸せなんだよ。」
「まずは惚気か。お前が恋愛とか面白いから聞いてあげよう。」
いや、私は早く悩みを解決したいのだ。こんな惚気話している場合では無い。一度大きく息を吸って、吐いた。
「恥ずかしくてちゃんと好きって言ってあげられない!言わないと不安にさせてしまうかもしれないし、もし失敗して引かれたり嫌われたりなんてしたら、私は、私は死ぬしか無くなる!」
ここまで此奴の前で取り乱したの初めてだと思う。しかしそれ程までに、私は焦っているのだ。
「いきなり大声だな。一旦落ち着け。」
言われるがまま深呼吸。落ち着け。冷静でいろ。
「….ごめん。もうすぐ1ヶ月だって言うのにまともに伝えてないから焦ってた。」
「1ヶ月?!」
永田は髪をくしゃりとかき上げた。珍しく動揺している。
「そんなの、俺は知らなかった。素振りもなかったし..。お前隠すの上手すぎるだろ。」
「隠してたからね。秘密は多い方だ。それより解決策を考えて欲しい。」
永田は暫く考え込んでいた。本音を伝える方法。それは私も、永田も非常に苦手な行為であった。尤も、私は大体の本音を彼女に伝えている。しかし、彼女はそれすらも受け入れてくれた。途方も無い勇気を出して好きだと伝えてくれた。私も何か言いたいのだ。
「そもそもなぁ、1ヶ月近くはっきり好きと言ってやれないって..恋愛下手過ぎる。その癖重いって..大概面倒臭い女だな。」
永田が考えながら声をかけてきた。自覚しているだけに言い返せないし辛い。好きだ。でも、頭の中でぐるぐる言葉が回っている内に打てないんだ。相手が言ってくれた時に私も、とかしか言えなくて、情けない..。
「..分かってるよ。だから困ってるんだ。」
「キモ..。お前が人に、しかも恋愛に興味を持つとはな..。他人とは一線引いてる猫みたいなお前には中々考えられないけど、その様子だと本気らしいな。」
「当たり前だ。キモイって酷いな..。」
私の萎れた姿を見て溜息を吐くと、一言だけ発した。
「……深夜だ。深夜に送れ。」
「は?」
「だ、か、ら。どうにかして好きって言いたいんだろ?なら恥ずかしいとか考えられないぐらい眠くなってきた辺りの時間に送れ。慣れてきたらちゃんと好きって普通に言ってやれ。」
その言葉を聞いて、すとんと悩みが消えた。
「永田..お前天才か?」
思わず賞賛すると永田は満足気に胸を張ってニヤリと笑う。
「崇めよ。俺こそ神に愛されし天才だ。」
「あー、違った。ガキだ。」
へっ、とわざとらしく笑って見せると途端に不機嫌になりいつから持っていたのか文芸書の角で丁度鎖骨部分をぶん殴られた。
「痛ッ!うっぐ〜〜…!!!」
あまりの痛みに蹲る。もうこれはいじめではないか?この力で後頭部やられてたら死んでたぞ。
「雑魚め。こちとら天才だ。雑魚猫が勝てる訳無いだろう?」
「ッ〜〜!男の癖してか弱い女子を本で殴るなよ..!」
幼い頃から得意な突きを鳩尾に入れる。漫画みたいに崩れ落ちる永田。それを鼻で笑う。私達はいつもこうだ。永田が私を殴って私もこいつに暴力を振るう。年々永田の力が強くなってるのが難点だが。
「くっそが..何処がか弱い女子だよゴリラ!」
「黙れもやし。私が猫ならお前のは負け犬の遠吠えか。苦しゅうないぞ。負け犬。」
その後お互い思いつく限りの罵詈雑言を吐きながら帰ることになったのだった。
因みにその日の深夜、さり気なさを装って送ってみたのだが翌日良い返事が貰えて心の底から安堵したのは別の話。
ここのストーリーは口調だけ変えたノンフィクションです。永田の言う通り、私って恋愛下手過ぎるんです。気持ち伝えれない所為で不安にさせてしまってたら申し訳ないけれど、めっちゃ好きなんで安心させてあげたい。
あと、私は別にレズビアンって訳でもなくて恋愛対象がまだ決まってない、分からない人なんですよ。
こんな私に引いてフォロー外したりしようがどうでも良いけど、それを口に出したら彼女への侮辱とも捉えて即ブロックします。
それではまた。