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テラーノベル(Teller Novel)
子ネコ

子ネコ

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第1話

♥

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2024年02月23日

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道端に子ネコが寝ていた。

なでてやろうと近寄ってみると、子ネコはすでに死んでいた。

 体に傷は見当たらない。

やせ細っているところを見ると、おそらく飢えにより息絶えたのだろう。

そのままではあまりにかわいそうなので、持っていたキーホルダーに付いていた小さな鈴をそえ、近くの花畑へうめた。

つややかにさく、ビオラの横だった。

夜になり、ひとっ風呂浴びて、わたしは床についた。

少しばかりときがたち、わたしがうつらうつらしたのを見計らうように、階下で飼い犬がほえた。

チリン…チリンチリン… 

その音に続いて、ぽふっと、なにかがふとんにのった。

ふみっ…ふみっ…ふみっ…

わたしの上を小さく軽いなにかが、やわらかく歩んでくる。

ふみっ…ふみっ…チリンチリン…

顔にふうとやわらかなものがふれ、わたしは鼻先をちりっとなめられた。

小さな小さな舌だった。

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