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ーあの夜の光景がこの目に染みついて離れない
「ニュース速報です。今日未明、地球を含む太陽以外の惑星の動きに以上が確認されました。気象庁によると、このままですと地球は7月31日に消滅する可能性が限りなく高いようです。 」
テレビから聞こえてくるニュースの音。
葵はただなんとなくつけているだけのテレビの内容はいつも聞き流していた。
いつものように右耳から左耳へ抜けようとしていた情報に異変を感じる。あっけにとられているうちにテレビに吸い寄せられる。
信じられない。これは…、本当なの?今日は7月1日。つまりあと31日で世界が終わる、ってこと。
葵は驚きを隠せず少し口を開きテレビの方を向いたまま硬直していた。
!やばい、8時だ。もう行かないと。
「…行ってきます」
暗くぽつりと言った。
見送ってくれる人なんて居ないのに、。
「ねぇ、朝の見たー??」
「うん、アレやばくなーい??ホントなのかなー!?」
「だとしたらやばいよーぉ。残りの人生なにするかー」
「もうそっちムードぉww?」
クラスがいつもより騒がしい。騒がしいのはいつものことだけど。話す相手も居ない葵はクラスでの話題なんて知る必要はない。だから家と変わらず聞き流す。
……うるさいなぁ、けど、今日も描くか。
絵を描くのが唯一の楽しみである葵はいつものようにスケッチブックを開き鉛筆を取り出す。
毎日のように繰り返すうちに絵を描く準備は洗練された動きになっていた。
1年の頃は、スケッチブックを開くのもためらってたっけ、、…。
始めは嫌われるのが怖くて空気に合わないことはできなかった。…と言ってもただ浮かないように一生懸命、教室を歩き回ってただけ。結局話ができず浮いてしまった。もうそれが当たり前になってからは無駄だと思い、こうするようになった。
「えぇ!?そうなのっ!??」
雑音の中に明るく無邪気な甲高い声が響く。
あれは…、