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テラーノベル(Teller Novel)
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死ネタです。 kyngが死にます。

軽めのグロ描写あります。

腹部が痛いと思った時にはもう遅かった。身体はもう弱っており、自由自在には動かせなくなってしまうほど。無理やりでも動かせば、全身に激痛が走り立ってられないもの。目の前のKOZAKA-Cの勢いは止まない。それ以前に、どんどん強さが増しているような気がする。いや、自分の体が弱くなったのか。分からないだけど、今の俺にはもうKOZAKA-Cを倒せる力もなかった。震えた手で強く刀を握り、集中力を刀に込める。だが、込めても込めても体は動かない。もう、限界を迎えていた。あぁ、死ぬのかと思えばKOZAKA-Cは今の状況をラッキーと思ったのか攻撃を俺に与える。

既にやられていた腹部に、追い打ちをかけるかのように仕留めていった。激痛どころじゃなかった。もう、痛みすらも感じなくなっていたのか俺はもう倒れていた。だけど、まだ呼吸は出来る。脈が早く息するのもやっと。息をするだけで、腹部の出血は量を増す。息を吐けば、血が流れ吸えば腹部に力が入り血も少しだけ止まる。脈もどんどん弱くなっていき、酸素もあまり回らなくなりクラクラする。本当に死ぬんだって思った時には、もう俺は目を閉じていた。人は死を直前にすると何故か冷静さが残ってしまう。何故だろうと思いながらも、脳は徐々に幕を閉じる。まるで、公演の最後の舞台挨拶と同じだ。なら、俺も挨拶をするしかないと最後に音声だけ残す。

「……任せた。ヒーロー」

カスカスな声だけど、実際にはない拍手が脳を鳴り響く。舞台は挨拶が終われば、スポットライトを消し幕を閉じる。そして俺も、今ヒーローという名を降り、幕を閉じる。だけど、俺は最後にお客さんの記憶に生き続けたいと思い、オトモに全てを託す。俺の血に染められたオトモは、少し離れた仲間の元に行く。そして、俺は今ここで終演を果たす。

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