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珣羅と扇は失神した赫愧をつれて
珠渚翔のいる喫茶店へと帰ってきた。
「おっ!お帰り〜!」
と珠渚翔は奥の作業部屋から
顔を出し2人の元に歩いてきた。
2人は赫愧をソファに寝かせた。
そして珠渚翔に話しかけた。
「こいつ殺した途端に変わったんだ。」
「まるで人の心がないNIGHTKINGみたいに。
心の奥底に眠っているこいつの力が落ち着くまで
俺たちは傍で見守っていく。」
2人の話を聞いて珠渚翔は
「そうだったんだね。その話を聞くと
赫愧は特別な力を持っている
NIGHTKINGかもしれないと確信した。
2人とも赫愧の事をよろしく頼むよ。
今日はここで寝かせてあげよう。
今日は2人ともありがとう。」
と優しく微笑み伝えたのだった。
そして翌朝。
赫愧は目を覚ますと、いつもと違う部屋で
寝ていたので慌てて飛び起きた。
「ぼっ…僕は人を殺してしまった。
あんなにも酷く…。」
後悔に押しつぶされそうになった瞬間、
珠渚翔が奥からコーヒーを持って出てきた。
「あっ、おはよう。起きてたんだね。
どうしたんだい?そんな顔をして。」
赫愧の顔を覗きながら言葉をかける。
「僕…。昨日人を殺したんだ。
あんな酷い殺し方…最低だ。」
「そんなに思い詰めていたんだね。大丈夫だ。
君は僕にお願いされて殺したんだ。
君が後悔することもない。
ただ君の力が強いようで
抑えることが出来ていない。
だからあの2人に傍にいて
もらうようにしている。」
珠渚翔は優しく赫愧に声をかけた。
赫愧は涙を流して初めて人を殺した朝を
過ごしたのだった。
落ち着きを取り戻した赫愧は自宅に戻った。
まだまだ自分のことは許せないけど
今はまだ夜の僕を止められないから
力をつけて抑えることが出来るまで
頑張ろうと決めたのだった。
2日後の夜に珠渚翔から喫茶店へ
来て欲しいと連絡が来た。
約束通りに行ってみると珣羅と扇もいて
珠渚翔が口を開いた。
「今NIGHTKINGの人種で無差別に殺すやつが
暴れているらしい。名前は雨季。
まだまだ分からないことだらけの男だ。
今情報を双子に協力してもらい得ているところだ。
自分さえ良ければいいという自己中心的な
所があるため気をつけてもらいたい。」
「そして人を食べて生きている人外種の
SURVIVORSTARの奴らも暴れ回っているらしい。
見つけ次第気をつけながら殺してもらえたらと
思う。こちらに関してももう少し情報を
得られたらまた伝える。」
その話を聞いて赫愧も珣羅も扇も
あまり気に止めていなかった。
「ククククッやっぱランクが上の
人間の味は美味だ。
なぁ罧(りん)お前もそう思うだろう?」
「はい。雀(しゃん)様。
ランク上の人間と下の下の人間の味は
全く比べ物にもならないですからね。」
「そろそろもうひと暴れして
食料調達しますか。行くぞ罧。」
「はい。雀様。おい!本ばっか
読まずに話を聞け!行くぞ臻(しん)!」
赫愧たちの知らないところで
人外種SURVIVORSTARが
動き出したのだった。
第6話に続く…