「何を云っているのかわかっているのか貴様。
太宰さんはもう死んでしまったのだぞ?」
「わかってる。
でもお前だって知っているだろ?
この地上には『頁』があることを。
頁を使って太宰さんを生き返らす。
でも、一人ではできない。
だから手伝ってくれ。お前の協力が必要だ。」
「わかりきっていることを聞くな。
お前はもっと馬鹿だったのか?」
「なッ 馬鹿って…でも、ありがとう。
それじゃあ、お前はポートマフィアのボスに許可を得てくれ。」
「承知。」
芥川くん。なんだね?
ボス、折り入ってお願いしたいことがあるのですが。
なんだい?
今しがた探偵社の人虎に太宰さんを生き返らす手伝いをしてほしい旨の協力要請がありました。僕は此れに応じたいのですが、ボスの了解を得ていない状況で承諾するのは忝なく…
そうだねぇ…ちょっとその探偵社員変わってくれないかい?
わかりました。
お電話変わりました。探偵社の中島敦です。
中島くんか、直接話すのは初めてかな。太宰くんを生き返らしたいと聞いたが?
はい。僕は太宰さんを生き返らせたいです。他の探偵社員たちも口にはしてないだけで同じことを思っているでしょう。
仮に我々ポートマフィアが君たちに協力したとして、我々にどんな利益がある?
それはそちらが一番わかっているのでは?
ふふっ、それもそうだね。いいだろう気に入った。協力しようじゃないか。
有難う御座います!では芥川に言伝を託しておきますので後で聞いてください。
わかったよ。
私だ。
社長、折り入ってお願いしたいことがあります。太宰さんを生き返らせませんか?
…太宰をか?
はい。社長だって生き返るなら生き返らせたいとは思いませんか?
それはそうだが。方法がない。
方法ならあります。頁ですよ。
頁だと?
確か今は異能特務課が持っているはずです。それにポートマフィアは協力要請に応答しています。
森殿が…?いいだろう。では明日の午前7時旧晩香堂にて作戦会議を行う。他の社員らには私から伝えておく。ポートマフィアと特務課をつれてこい。現業務は一時凍結とする。
わかりました。有難う御座います。
それと、この件はお前に任せる。
!はい!
はい。
あ、安吾さんですか?中島敦です。
嗚呼、どうされました?
・・・
そういうことならわかりました。明日旧晩香堂に向かいます。
ありがとうございます。失礼します。
「よし、社長と安吾さんから許可も出た。
芥川、此れを森さんに渡してくれ。」
「承知。それと…感謝する。色々と。」
「うん。」
頁=ページ
忝なく=かたじけなく
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