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テラーノベル(Teller Novel)
短編

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9

四流組?

♥

81

2022年01月06日

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ー電車の中ー






〖ドアが閉まります。〗



「間に合ったぁ〜w」

「お前マジ足遅すぎんだけどww」

「俺は遅くありません〜だ!」


3人組のコロナ禍なのにマスクをしていない男子高校生達が電車の中へとわいわい入ってきた。

うるせぇなぁ…マナー守れよ…




「あ、あの〜…」


席に座っていた大人しそうな30代くらいのサラリーマンが、その3人組に話しかける


「あ?何だよ。おっさん」


うわ…年上の人にその態度はやばいだろ…


「電車ん中はあまり大声で喋ったら駄目だよ。後、マスクもしないと…」


よく言ったおじさん!その注意出来る勇気は素晴らしいぞ!


「はw?だからw?」


うわ…めんどい奴じゃん…注意してるおじさん大丈夫かな…


「今の時期、コロナ禍だからマスク無しで喋ると感染するリスクがあるんだよ」


「はぁw?良い人ふりぃw?きっしょww」

「うわくっさwおっさんくさーいwはやくどっか行けよw俺達も臭くなっちゃうじゃんw」


うざぁ…


「…お前らがどっか行けよ。エミさんがお前らみたいな虫けらにも丁寧に注意してあげてんだよ」


その隣に座っていた同じく30代くらいの男性が、低い声で言った。


「…は…っ?子供にそんな圧かけるとかやば…w…警察呼んでもいいねんぞw?」


明らかにビビっているな…

それでも意地を張り、『警察』という3人組の盾、最強の言葉を出す男子高校生。


「好きにしろや。警察呼んで親が事情を知ってそしたらお前らはどうなるんやろうな?」

「親に叱られるよ?運が悪ければ感染して、死んじゃうかもしれないねんで?」


その男性は余裕とした態度で言い返す。

そして最初に注意していた男性も大人な対応で注意する。


「…あっち行こうぜ…w!こいつら話通じひんわw!」

「俺らは性格大人やから俺らがあっち行ったるわほんま…w」



そのままその男子高校生達は去っていた。




「…かっけぇ…」


それを見ていた俺も思わず小さな声で口に出してしまった。



「ふふっ…」


その声はその注意していた男性2人に聞こえていたらしくこちらを見て、優しく微笑んでくれた。


俺は恥ずかしさに顔を赤く染めて、つけていたマスクを少し上に上げた。













終わり


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