僕は今日玲奈の卒業ライブへ行く。
会場には沢山の人が集まっている。
運良く最前列の道側になったから玲奈とハイタッチが出来るかもしれない。
そう思うと無性に消毒したくなる。
ライブが始まった。
黄色い声と共に玲奈の透き通るような歌声がドーム全体に響いている。
最初は定番のものでライブの初めは必ずデビュー曲だ。
玲奈のメンバーカラーの青のペンライトを振る。
無敵のセンターと呼ばれている玲奈は圧倒的な存在感と表情、そして一番はこの美声。
耳にすっと入ってくる歌声が人々の心を掴んで行く。
そんな玲奈が卒業するのは心底驚いた。
だから今日はいつも以上に青のペンライトが多い気がする。
玲奈のソロパートがある曲が始まった。
玲奈が一番輝く曲が心地よくて口ずさんでしまいそうになる。
玲奈のソロパートが始まった。ステージを降りて一直線に僕の方へ来ると玲奈はそのまま僕の前で止まり、膝から崩れ落ちるように倒れた。
ー玲奈、
彼女はそのまま意識不明の重体で入院しているらしい。
卒業ライブは中止。
僕は警察官に事情聴取を行われた。
ありのままを話した。
玲奈が途端に僕の前で止まり倒れた、と。
僕は直ぐに帰らされた。
頭の中が真っ白で何も考えられない。
数日後玲奈は息を引き取った。
白崎 玲奈さんで合っていますか?ー
ーえぇ、ですが仕事の話なら事務所を通さなければなりません。
いえ、そうではなくてー
玲奈さん、あなた自殺しようとしてるのですか?ー
ーなぜそれを?
@ree__i7これスマブロの玲奈さんのアカウントですよね?ー
ーなんで、知ってるんですか
あなたに提案したいことがありますー
ー提案したいこと?
明日の午前10時に喜多町横丁の喫茶店に来て貰えますか?ー
話をしましょうー
ーえぇ、わかりました
ーですが危険なので最新の注意を払ってください。
分かりましたー
匿名
宛名:白崎 玲奈