白と黒のモザイクをした大理石の柱廊を、少々乱暴に靴音をたてて歩きながら――
俺は、ひとりの男を探して気を揉んでいた。
(――ったく、あの馬鹿、なにやってんだよっ……)
ひと気のないのをいいことに、俺はふと足を止めると、このやり場のない思いをどこかに発散させたくて、すぐ脇になった円柱に拳を打ちつける。
あの馬鹿というのは、いわずもがなレインのことなんだが――
というのも、昨晩のレインと利緒の噂は例外なく俺の耳にも届いていて、いてもたってもいられなくなった俺は、近衛兵たちの集まる衛兵の間を飛び出してきたところなのだ。
朝、朝食を終えてから、いつものように衛兵の間に顔を出したそのとき――
昨晩レインと利緒が一夜をともにしたらしいと、レインワルド殿下はラザラスの聖女を娶るつもりなのかと、そう若手の士官たちが困惑気味に噂をしていた。
俺が部屋に入るなり、その場にいた士官たちがわっと集*******
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