これは芥見の性癖がヤンデレだった世界線の高専夏五。「好きだ…好きだ悟…♡」を言わせたかっただけ。前置きちょっと(と私は感じるが普通に)長い。
_ ???
昨日の空は本当に青かった。
けど、隣にいたアイツの瞳にその青は映っていなくて、代わりに空よりもずっと遠い何かを真っ直ぐに見つめていた。
昨日ようやく考えを決めた。非術師を皆殺しにして、呪術師だけの世界にしてやる 。そう思った。
筈だが。
そんな私の隣には、きっとこの世界の誰よりも無邪気に広がる青い瞳の親友がいた 。
「 … 明日 、授業出たくないな 」
セミの鳴き声 。
「 出ねーと夜蛾セン寮まで … というか実家まで乗り込んできそ … んふ ww 」
教室の窓辺に吊るした風鈴の音 。
「 … 君と鍛錬するの 、本当に楽しいよ 」
昨日聞こえた遠花火の余韻 。
「 そりゃどーも w 」
手が触れて倒れた水筒の中で揺れる氷の音 。
「 まだ続けても良いかい ? 」
夏が 、
「 んじゃ次は先に倒れた方がアイスな www 」
夏が 。
「 さて 、どう勝とうかな 」
じゅぐじゅぐと音をたてて 、
「 うっわガチじゃん wwwww まあ俺が勝つけど 」
私の存在を掻き混ぜて混濁させてゆく 。
「 … どしたんすぐる 、なんか元気ないじゃん 」
私は
「 すぐるー 」
何をしたくて 、何をしたくなくて 。
「 すぐるってば 」
…『 何をすべきか 』で動いてばかりだったな …
「 … 」
… 私はそもそも本当に非術師が嫌いなのか ?
「 すぐるのばーーーーーーかまぬけーーーーーーーーーーー !!!!!!!!!! 」
「 うわっ ?! 」
「『 うわっ ?! 』じゃねえよ聞いてんのかよ 」
「 ご 、ごめん … どうかしたかな ? 」
「 なんか元気ないな ー って言ってんの 。」
「 そうか … じゃあ 、ひとつ聞いても良いかい ? 悟 、」
「 それでお前がやる気になるならなんでもこたえてやるよ 」
「 … 私が呪詛師になったとしたら君はどうする ? 」
「 … これまた縁起悪ィこと聞くなぁ … 病んだ ? 」
「 … なんでもこたえてくれるんだろ 、悟 ? 」
「 … しゃあねぇな 、答えてやるよ 。」
悟は暫く真剣そうに考えてゆっくりと口を開いた 。
「 … お前に着いてく 。じゃないといつかお前を殺すことになるだろ 、それはヤダ 」
_ 君らしいな 。
「 そうか 、」
「 … なんかガチっぽくてやだな 、ほんとに呪詛師になるつもり ? 」
「 … 正直迷った 」
「 … 天内のことか ? 」
「 それもあるけど … 非術師が呑気に生きて術師が命を張って 、そして死んでいくのは可笑しいんじゃないかと思ったんだ 。呪いを作っているのは呑気に生きてる猿共なのに 、」
遠くを見る 。… 嫌われないだろうか 、こんな可笑しいことを言ってしまったら 。
「 … オマエさ 、バカだよな 」
「 … 」
冷たい目 … ああ 。言わなければ良かった 。こんな常人とは程遠いような考えを持っている人間とは近づきたくもないだろうに …
「 すまない 、忘れてくれ 。君の感性の方がモラル的に考えれば正しいから 」
「 ちがくて … 」
「 違わない 。君にとって私は邪魔者になるんだよ 」
「 ちがくて !!!!!!! 」
大きな声に思わず目を向ける 。… 言葉を上手くまとめられないのか感情的になっているのか 、大きな瞳からは雫が落ちそうだった 。
「 … ックソ 、親友だと思ってんなら泣かせたりすんなよ … っ 、」
「 … ごめん 、」
「 … 俺だってそんなこと何回も思ったよ 、呪術も使えない雑魚共に何で俺達最強が気を遣わないとだめなワケ ? ってさ 」
「 … 私だけじゃないって言うのは 、分かってたつもりだけど … 君もそうだったんだね 、」
「 おー 。前に任務先でツクモに会ってからは特に 。… でもオマエと俺は違う 。」
「 … そんなに嫌悪感持たれると私泣いちゃうかもな … なんてね 、」
その場の空気を少し紛らわそうと冗談を言ってみる 。が 、大して変わらない 。
「 … 違う … オマエは自分が見出した意義のためになろうとしたんだろ ? 俺は天内とか 、黒井さんとか … やられた腹いせに適当に人間殺そうとか思っただけだから … 」
「 … ごめん 、私ばかりが辛いわけじゃないのにこんな話に付き合わせてしまって 。考え直すよ 」
悟の声を聞いているだけでもはや自分も泣いてしまいそうだった 。適当に距離を置こうとするも腕を掴まれ引き止められる 。
「 待てよ 」
「 … 」
怖い 。悟は最強になったんだ 。私のことを殺そうと思えばいつでも殺せるはずだ 。距離を置きたい 、
はずなのに 。
何かを期待してふと振り向く自分が馬鹿みたいで腹が立つ 。
「 傑 。俺達親友だし二人で最強だからな 」
「 … 君が最強なんだ 。私は違う 。」
「 … 傑が思うならそれでいい 。けど俺が最強なら 、オマエの全部受け止めてやるから 」
「 … 全部ってちなみにどこまで 、」
「 … どこまでも 、みたいな ? 」
なんかキザったらしくてヤダな 〜 とか呟く悟 。冗談っぽく誤魔化しているが先程の言葉私には真っ直ぐ強く聞こえた 。
… 離したくない
… 離したくない ?
どういう感情なんだそれは 。
「 … 悟 、」
「 ん 、なにー ? 」
「 ひとつ 、聞いてもらってもいいかい ? 」
「 まー何でも受け止めたるって言ったからには何でも聞いてあげるよ 、言ってみな 〜 」
「 悟のことが好きかもしれない 」
「 ん 〜 ? 唐突だな 〜 w 俺もかな 、」
へらへら笑って悟は答える 。友愛じゃない方を指して言ったんだが気づいているんだろうか 。
「 … そっか 」
「 … え 、なになになになに意味ありげじゃん 、もしかして俺のこと大好きだったりする ?? www 」
「 うん 」
「 目前で言われるとなんか照れるわ … 」
… 気付いていないような気もする 。
「 … 今日は色々ありがとう 。お陰で道を踏み外さずに済んだ 。コンビニにでも寄って帰ろうか 、アイスでも奢るよ 」
「 ウワッほんとじゃんめっちゃ暗いじゃん … てかアイス奢ってくれんの !! よっしゃダ〇ツのいちご味のやつな !!! 」
「 いいよ 」
「 マジか 」
もっと高いものでも良いくらいだ 、それくらい悟には感謝してた 。
「 というかとっとと片付けて行こーぜ 、早くしねーとほってくぞ ーーー 」
「 いつの間に片付けたんだ悟 !?!? 」
「 へへーっ 、やっぱ俺最強だから何でも出来ちゃうんだよね 〜 」
そう言うと悟はいきなり走り出す 。
「 ちょ 、待ってよ悟 」
「 はよはよはよはよ 」
「 ごめんってちょっと待って 」
随分小さく見えるような場所で悟は止まって 、私を急かすように小さく飛び跳ねて手を大きく振る 。
… 身長は大きいけれど … 所作は綺麗だしこんな可愛いところもあって 、小動物みたいだな 。
_ さて 、私も早く向かおうか 。
「 待ってよ悟 〜 」
「 早く ーー 」
駆け足で近寄ろうとする 。けれど悟は私から離れて 捕まえてみな とでも言わんばかりににやにやとわらう 。
昨日迄の私なら多分『 アッ モウ オゴラナイヨー 』とか冗談を適当に吐いてただろうが 、いまはそんな意地悪なことはしたくない 。ただただ悟とのこの甘い時間を楽しみたい 。
… 私きっと本気で悟のことが … というか甘い時間じゃなくて 、もっと苦しい 、みたいな _
「 好きだ … 好きだ悟 … ♡ 」
サディスティックな欲望を抑え 、誰にも届かないように私はそう呟いた 。
なんかよく分かんなくなった…何を書きたかったんだろう…とりあえずおつやき💥
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