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ぅごぉッッ".....くッ...赤くんの願い事が儚すぎる....っっ 紫の兎が天の川の向こうにいるってことは、お空に行ったってことだよね...?織姫と彦星の関係なんだ...というか会えないって織姫達より残酷かもしれないな... 紫さんが絵を抱いたシーン、"乾いてる"って文字見るまで服にベッタァァァとついた絵の具を想像してしまったww
心ブオンブオン動きました (尊さと儚さとその他で) 普段見ないペア…新鮮… 七夕にちなんだエピ… (*/ω\*)キャー!!
フォロワー600人いるはずのにハートとコメント全く増えないのなぁぜなぁぜ?
………………………………………。
どぞ((꜆˙꒳˙)꜆♡
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天の川の兎
「なぁりうちゃん!天の川描いてや!」
七夕の日の昼前
ソファでごろごろしてた時、唐突にそういうのは俺の恋人
「はぁ?」
口から出る言葉は当たり前にこれだ
数時間後、ほらできたよ。と初兎ちゃんの前にキャンバスを置く
赤に桃、青、水に紫、黄、白に黒で描いた天の川や夜空と2羽の兎
「おぉ…」
目を輝かせながら絵を見る
「あ!うさぎ!赤と紫で僕らみたいやね〜…可愛い」
赤紫の地面に兎が両手をつなぎあってる
これは言わずもがな俺と初兎ちゃんだ
「んふ、これ俺の〜!」
「あ!!」
突然乾きたての絵を胸に抱いてくるくると回りながら部屋に持っていく
持ってくのはいいけど飾るの恥ずかしいからやめてほしい……
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数年後の七夕。
ぺたぺたとキャンバスに向き合って筆を走らせる
青紫をベースに水色で天の川を描いて赤とか黄色とか桃色とか入れちゃって
なんか寂しかったから満月を描いてその中には白いような紫のような兎を描いて
「できた」
自分でも上出来と思うほど上手くできた
8色もの色んな色を使ったのがよかったと思う。多分
部屋のドアを開ける
赤紫中心の色んな色で描いた天の川が写った数年分のキャンバスが無数に並んでいる
真ん中に人1人写った写真がある
写真の後ろにさっき乾いたばかりの絵を飾ってみる
なにか違う
部屋の壁の空いてるとこに置いて部屋をでる
もう一度キャンバスに向かう
赤紫の天の川を中央に描いて2羽の兎を描いてみる
赤紫の空に描いた天の川に1羽の兎に紫の服を着せて地面を見下ろさせ少し寂しそうに
赤紫の地面に描いたもう1羽の兎に赤の服を着せて天の川を見上げさせ少し寂しそうに
絵の具で汚れた赤紫の水を赤の兎の目に垂らす
赤紫の地面
赤紫の夜空
赤紫の天の川
赤紫の兎
赤と紫だけで描いた絵
もう一度キャンバスを写真の後ろに飾ってみる
うん、しっくり来る
「ちょっと寂しいけどいいじゃんね」
あっちでどんなことしてるかなんて想像もできないけど悲しんでたらいいなって
そう独り言を言って写真の前で手を合わせる
部屋をでて、やることなく無意味に考える
今日は七夕だから短冊を書いてみようか
細長い紙にさらさらと文字を書く
『また手繋げるといいね』
ばかばかしいなぁ
こんな叶わない願いは絵にでも埋めてしまおう
そう思って筆を持った