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テラーノベル(Teller Novel)
君の味方

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崩れていく何か

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2023年11月14日

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不思議と平気だった…

昼休みにknに抱きしめられた時も、家で抱きしめられた時も…

びっくりはしたけど、knの体温が暖かくてすごく落ち着けた…

なんだろう…少しだけ母さんを思い出した




あれから少しだけ話をして、俺が帰る時間になり俺の家の近くの公園までknが送ってくれた。

連絡先はチェックが入る為しない事にして、また明日と別れを告げた。

鍵を開けて家に入ると、玄関で父さんが待っている…


sh「あ…ただいま。」

父「おかえり。」

sh「どうしたの?」

父「寄り道せずに帰ってきたんだな。」

sh「うん…ちゃんと帰ってきたよ。」

父「…そうか。」

sh「……?」


父さんの様子がおかしい…。俺は靴を脱ぎいつもの通りに揃えて父さんの前に立つ。なんだろう、何か変だ…。


sh「な、何?今日は何も悪い事してない…」

父「…そうかな?」


父がポケットから携帯を取り出すと一枚の写真を見せてきた。


sh「っ!?」


そこには俺とknが歩いてる姿が映っていた。


父「帰り道にしてはルートが違う気がするが…?」

sh「いや…これは、その…。」

父「なんだ?隠し事か?お前も隠し事をするようになったのか…。」


あ、ヤバい。と思ったのも束の間、大きな手のひらが目の前に見える。


sh「あっ!いたいっ!」

父「父さん言ってたよな?隠し事は嫌いだって!」

sh「ご、ごめんなさいっ!ごめんなさいっ!」


俺は髪を思いっきり引っ張られ、そのままリビングへと連れて行かれる。


sh「ごめ…ちゃんと、話すから!」

父「もう、遅い。隠し事をした事に変わりはないからなっ!」


俺は思いっきりソファへ投げられる。もう逃げることは出来ない。俺は諦めて身を守るように体を丸めるしか出来なかった。






父「くそっ…なんでなんだ!なんで皆んな俺に嘘をつくんだ…」

sh「……。」


あれから食事の時間まで俺は暴力を振るわれ続けた。俺は動く気力も喋る気力もなく横目で父さんを見る。机に座り珍しく酒を飲みながら一人言を呟いている。


ガタっと大きな音を立てて父さんが立ち上がる。ゆっくりと俺の方を見て近づいてくる。


sh「(まだ…終わらないのかよ…)」


心の中でそう呟くと頬に父さんの手が触れる。…全身に鳥肌が立つのがわかった。


父「あぁ、そんなに怯えないでくれ。でも、お前が悪いんだ…」

sh「……。」

父「…その目、あの時の母さんと同じだな…。俺はこんなに愛していたのに…。」

sh「っ!?やめっ!」


少しはだけていたシャツの隙間に父さんの手が入ってくる。こんなのは今まで一度も無かったのに…


sh「やめっ!やめろっ!!」

父「お前は母さんによく似てる…母さん…。」



…お前が母さんを呼ぶな

…お前のせいで

…母さん…あの時、こんな気持ちだったのか


父さんは俺の胸を弄る手を止めなかった。エスカレートしていく行為…。


sh「うぅ…母さん…ふっ…助けて…」

父「…泣いてるのか?…お前も泣くのか。あの時と全く同じなんだな…。」

sh「もう…嫌だ…うぅっ、嫌だよ…母さん…。」

父「…母さん…母さん…」


父さんはフラフラとした足取りで椅子に座り、またお酒を飲み出した。


俺は力を振り絞り、逃げるように部屋へと戻っていった。



…地獄のような時間だった。

俺は倒れ込むようにベッドに体を沈める。

…あぁ、朝なんて来なければいいのに。

限界に近づいた俺はそのまま深い眠りについた…



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