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〜武装探偵社〜


金髪の女性がちょこんと座っている

女性「…………」

谷崎「えーと

調査のご依頼だとかそれで……」

太宰「美しい……」

太宰さんは依頼人の手を取った

その時何かを入れたような気がする

太宰「睡蓮(すいれん)の花のごとき果敢なく

そして可憐なお嬢さんだ」

女性「へっ!?」

太宰「どうか私と心中していただけないだろ__」

スパァァンッ

太宰さんは国木田さんに手帳で叩かれた

女性「なななな」

《忘れてください》

とスケッチブックに書いて見せる

そして太宰さんの足を思い切り踏んだ

太宰「いったぁ!?

心中〜ちょっとでいいから〜」

太宰さんは国木田さんに別室に連れられる

女性「それで依頼と云うのはですね

我が社のビルヂングの裏手に……最近善からぬ輩が屯(たむろ)している様なんです」

依頼人の女性は何事も無かった様に再開した

だいぶ変人慣れしているのだろう

遥華「善からぬ輩ッていうのは?」

女性「分かりません

ですが襤褸(ぼろ)をまとって日陰を歩き聞き慣れない異国語を話す者もいるとか」

国木田「そいつは密輸業者だろう」

国木田さんだ

太宰さんどうなったんだろう

国木田「軍警がいくら取り締まっても船蟲(フナムシ)のように湧いてくる

港湾都市の宿業だな」

女性「ええ

無法の輩だという証拠さえあれば軍警に掛け合えますですから」

《現場を張り,証拠を掴め?》

国木田「小僧,お前等が行け」

敦「へッ!?」

国木田「ただ見張るだけだ

それに密輸業者は無法者だが大抵は逃げ足だけが取り得の無害な連中

初仕事としては丁度良い」

敦「でっでも」

国木田「谷崎,遥華,一緒に行ってやれ」

ナオミ「兄様が行くならナオミもついて行きますわぁ」

ナオミさん,潤一郎さんの首絞まってるよ

《僕も行く!》

お姉ちゃんに抱き着きスケッチブックを国木田さんに見せる

敦さんはカチコチしながら荷物をまとめている

僕は敦さんのお手伝いをしている

そこに国木田さんがやって来た

国木田「おい小僧

不運かつ不幸なお前等の短い人生に些かの同情が無いわけでもない

故にこの街で生き残るコツを一つだけ教えてやる」

国木田さんは一つの写真を手帳から取り出し敦さんに見せた

国木田「こいつには遭うな遭ったら逃げろ」

敦「この人は?」

敦さんは尋ねた

それに応えたのは太宰さんだ

太宰「マフィアだよ

尤も他に呼びようがないからそう呼んでるだけだけどね」

国木田「港を縄張りにする兇悪なポート・マフィアの狗だ

名は芥川

マフィア自体が黒社会の暗部のさらに影のような危険な連中だがその男は探偵社でも手に負えん」

敦「何故__危険なのですか?」

『【彼が能力者だから

殺戮に特化した能力で軍警でも手に負えないンだ】』

国木田「俺でも__奴と戦うのは御免だ」

国木田さんがそう云う位強い


僕達は目的地に向かっていた

谷崎「アハハそれは脅されましたねェ」

敦「笑い事じゃないですよう

兇悪なマフィアとか直に死ぬぞとか……途んでもない処に入っちゃった」

谷崎「まァまァ

ボクでも続けられてる位だから大丈夫ですッて」

サラッと自分貶してる…

敦「でも谷崎さんも能力者なのでしょう?

どんな力なんです?」

谷崎「や,あんまり期待しないで下さいよ

戦闘向きじゃないンですから」

ナオミ「うふふ……兄様の能力素敵ですよ

ナオミあれ大好き」

谷崎「止めなッてナオミ……こんな処で」

ナオミ「あら口応え?

生意気な口はどの口かしら」

遥華「人の目が痛いから…」

お姉ちゃんはやんわり注意した

女性「着きました」

路地裏に入る

『【鬼魅(きみ)の悪い処】』

谷崎「……おかしい

本当に此処なンですか?ええと__」

女性「樋口です」

谷崎「樋口さん

無法者と云うのは臆病な連中で__大抵取引場所に逃げ道を用意しておくモノです

でも此処は

ホラ捕り方があっちから来たら逃げ場がない」

樋口「その通りです」

樋口さんは髪を団子に結んだ

樋口「失礼とは存じますが嵌めさせて頂きました

私の目的は貴方がたです

芥川先輩?予定通り捕らえました

これより処分します」

谷崎「芥川……だって?」

樋口「我が主の為__ここで死んで頂きます」

樋口さんは僕達に向かって銃を向けた

遥華「…ポートマフィア…!!!!!!」

そして弾丸が放たれた

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