コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
主要登場人物一覧
望月輝人(37)…3代目主人公 国家保安庁特殊科特例組織機動急襲捜査部隊長
片倉陵(32)…国家保安庁特殊科特例組織機動急襲捜査部隊主任
河内慶六(34)…国家保安庁特殊科特例組織機動急襲捜査部隊員主任
永井大介(30)…国家保安庁特殊科特例組織機動急襲捜査部隊員
浦渼祐輝(44)…国家保安庁特殊科特例組織機動急襲捜査部隊員
海野崇(25)…国家保安庁特殊科特例組織機動急襲捜査部隊員
北海遼(23)…国家保安庁特殊科特例組織機動急襲捜査部隊員
赤木龍一(58)…国家保安庁3代目長官
……………………………………………………………
浦渼の入隊が決まった後、望月らは残り3人の採用に戸惑いを見せていた。
「どうする?どいつもこいつも一緒な気が済んだよなー」
片倉が呟いた。
「まーな。にしても誰にしよーか」
望月は、最終選考に残った隊員らのエントリーシートと履歴書に目をやった。
「こいつの面接での志望動機覚えてっか?」
急に片倉が1人の男とエントリーシートを指さして言った。
……………………………………………………………
「永井大介です。よろしくお願いします」
「よろしくお願いします。まずは志望動機をおきかせねがいますか?」
「自分にとって、警衛官は、まるでヒーローのような物でした。警衛官に憧れて入隊を決めました。それだけです」
「ほぉー。警衛ですか。ここに入隊されてからそのあこがれはどうなりました?」
望月が聞くと永井は少し顔を俯かせた。
「憧れなんてのは消えました。毎日、毎日怒涛の訓練漬けでついていくのが精一杯って感じで笑」
「なるほど。では本題に入りますか。どうして特例組織機動急襲捜査部隊への入隊を希望されるんですか?」
「さらなる高みを目指すためです。体力だけは自信あるんで笑。それに俺、亜連とかよくわかんないすけど、この国を守って変えていきたいって思ってて、俺家族がいないんすよ。小さい頃からずっと1人で幼少期に家族を失って児童養護施設で育って…。でも親とか別に恨んでないっすよ笑笑」
「ちょっ。話ズレてねーか?つまりどういう事?」
河内が言うと永井は軽く頭を下げた。
「あっすいません。脱線しましたよね笑家族を失ったてのは、以前に事件あったじゃないすか?国の官僚の息子が酔っ払って運転して人引いたっての。その引かれた人、俺の唯一の家族だった母親なんすよ。でも飲酒運転した野郎は、捕まることも無く、もみ消された。この腐ったシステムを変えていきたいって思ってて。そのためには、まずはこの国を守っていかないといけないなって思ってて。ま、長くなったすけどそれが俺の今の志望動機っす。」
「なるほど。ありがとうございました」
望月が言うと永井は軽く一礼しそのまま部屋を後にした。
……………………………………………………………
「なんかこの国のシステムを変えるとか言ってた野郎だったな」
河内が言った。
「当たり前では無い何かを彼は痛いほど感じたのかもな。」
望月が言った。
「どうする?採用か?」
片倉が聞くと望月は一瞬で表情を変えた。
「よし、やるか。彼を呼んでくれ」
1時間後
永井が待機室に入ってきた。
「永井大介です。失礼します」
「どうも。えーっと最終選考の結果をご報告します。合格で。これからよろしくお願いします」
望月が言うと永井の表情が固まった。
「あれ?どした?おーい」
河内が声をかけると永井は河内に目を合わせた。
「あ、大丈夫です。ありがとうございます。ちょっと感動しちゃって、初めて自分の手で夢を掴めたんで」
「初めて?警衛に憧れてたんじゃなかったの?今は警衛じゃなくなったけど仕事内容は変わらんだろ?」
片倉が聞くと永井は顔を俯かせた。
「実は、俺元々警官だったんすよ。警察から国保に異動になって。知らないすか?警察から国保に異動できるルート通称 ブラックルート。俺はそのルートで国保に来たんすよ。だから夢は叶ったけど自分の手で掴んだ夢じゃ無かったから」
「よーわかんねーけど。酒でも飲んで今日は潰れようぜ皆の衆ー」
そう言うと河内は永井の肩を組んだ。
数日後
長官室に3人の男がいた。
「頼んだぞ。こいつの事。」
赤木に言われ望月は頭を下げた。
「勝手に決めやがって。」
もう1人の男は煙草を咥えながら赤木を睨みつけていた。