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はい!眠羽です!
今回は、BEAST世界に次があるならばこういう世界になっていて欲しいッ!
という願望を詰め込みまくったお話でございます!
何故BEASTにハピエンが無いのか、なんで文ストの世界は太宰さんに優しく無いのか意味が分からない。
どうか主の小説の中では太宰さんに幸せになっていて欲しいと思い、思いつきました!
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注意!
・太宰さん中心(腐要素無し)
・キャラ崩壊してるもです
・BEASTのネタバレを含みます
・完全なる主の妄想
・独自の設定も付け加えてます
・保存する時に楽なので行を開ける時は●になっています
・いつもと書き方変えるので変かも知れません
・視点変える時に星が出てきます(✦✦✧✦✦)
・誤字等あったら教えてください!
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それではどうぞ
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「…あれ、此処は…」
そう言って寝台から起き上がる。此処は何処だ?どうして此処に居る。
私は彼処で飛び降りて死んだ筈だ。
私は…
…
助かった…のか?
「ッ!」
今生きてしまっているという事を知ると、不安が脳内を駆け巡る。呼吸が上手く出来ない。息が苦しい。駄目だ。あの自殺は成功させないと。助かってしまったら世界が不安定になり、消滅する。あの世界だけは消していけない。
彼処は彼が生きる世界。
そして、私が死ぬ世界。
私は確かに 敦くんと芥川くんに言った。今この世界で本の事を知っているのは私と敦君と芥川君で3人だ。なのに世界が消滅していない?
そうだとするならば…
…
「此処は別の世界か?」
私はその結論に至った。否、至ざるを得なかった。三つくらい前の世界では私のミスで3人以上が知ってしまいあの世界が消滅してしまった。だが今はこの世界があり自分がいる。だが確かめる為に、 前の世界と同様に特異点を発生させ、自分の脳の情報を読み取る…
…矢張り此処は別の世界の様だ。ならば…
「織田作」
君はこの世界に居るのだろうか…またこの世界で、共に飲み乍他愛もない会話が出来るのだろうか…
君と一緒に生きられるのだろうか…
今私の頭の中には其れしか無い。私はただ彼に生きて欲しかった…だからあの計画を立てた。
だが本当は私は…
彼と一緒に生きたかった。
其の気持ちに気づいたのは最終段階。自殺を試みた時だった。そして本部で飛び降り、重力のまま宙に舞ってヨコハマの景色を見ている時だった。
…
私はあの瞬間、あの世界でとてつもない後悔をした。この世界では後悔も無く、彼と一緒に生きれるだろうか。
そして
…
幸せという感情が分かるのだろうか。
やって見なければ分からない。
私は勇気を出して、外に出た。
…
何も分からず街を歩いてみる…どうやら、この世界の街もヨコハマだった。
だったら織田作が居る所も分かる。今夜、織田作が居るであろう所に行ってみよう。
✦✦✧︎✦✦
カランとグラスと氷の当たる音が鳴る。私は此処、Lupinで飲み乍考え事をしていた。私は何故か今迄生きていた世界の記憶がある。
私がポートマフィアにいて、自身の行動で太宰を悲しませ、私の願いを託した2つほど前の世界。
ポートマフィアの首領になった太宰が私に話かけ、酷い言葉を吐いてしまった1つ前の世界。
今思えば太宰に酷い事をしてしまった。
太宰を拒み、友達では無いと言い、挙句の果てには銃を向けた。
どうか太宰に謝りたい…だが今、太宰は何処に居るのだろうか。此処に居れば太宰は来るかもしれないと淡い期待を抱き、此処に来た。だが本当に来るのだろうか。
すると… 此の店のドアを開ける音がした。
✦✦✧✦✦
「え…」
私は目を見開いた。
目の前には彼が居た、私に光を見せてくれた、 希望を見出させてくれた彼が。
「嗚呼。」
どんなに待ち望んだ事だろうか。どれほど彼との再開を願って居た事だろうか。
「織田作ッ」
ただただ会いたかった。君と一緒に居たかった。そう願っていた。だがたった今、其の願いが叶ったのだ。
いつものカクテルを頼み、彼の隣に座った。
「織田作、私の事。覚えてる?」
この質問をするのは、苦しかった。前の世界では、私の事は知らなかった。拒まれた。銃を向けられた。前と同じようになりたくない。だが私の事を知らないのは当たり前だ。他の世界で会ったことあるだけだから。
「…覚えて居る。」
織田作のまさかの返答に驚いた。私の事を覚えていたなんて…
「本当かい?」
私は今の状態を受け入れられずにもう一度聞き返してしまった。
このような事は有り得ないのだ。1つの本の中の人生を終えてしまったら、其処の世界での記憶は消され、新しい世界へととばされる。
「嗚呼。」
本当だという事を知って、飛び跳ねそうになる。だが織田作が何か言いたげなので織田作に聞いてみた
「どうしたんだい織田作。何か言いたいかい? 」
「嗚呼。太宰、お前はこの事を初めから知っていたのか?」
予想外の質問が来た。
「ふふ、矢張り君には敵わないなぁ。」
「私はこの事を知っていたさ。何十年、何百年、何千年と前からずっと。」
「苦しかったんだ、ずっとずっと。織田作が居ない世界で。」
「織田作が言った様な良い人間になれているだろうか。」
「そんな事も分からない儘あの世界が終わってしまったのだよ。」
こんな言葉がすらすらと出てきて驚いたが、未だ私は止まれなかった。
「織田作、教えてくれ。あの世界で私は良い人間になれたかい?織田作が言うような優しい人間になれたかい?」
自信が無いままそう聞いた。すると…
「嗚呼。なれていたぞ。俺はずっと見ていた。」
「太宰は武装探偵社に入り、孤児を守り、人を救っていた。その事を俺は見ていた。 」
「太宰。頑張ったな。」
織田作の言葉で、今迄溜め込んでいた物が抑えが効かなくなってしまった。
「褒めてくれ。もう疲れたんだ。ずっとずっと。」
「苦しくなってしまったんだ。」
「言ってしまったら、世界が消えてしまうから、この事は誰にも言えなかったんだ。」
私は今の私が本当に自分なのか分からなくなった。
誰にも言えない悩みを持っていて、ずっと言えずに抱え込み乍生きていたからだ。悩みを吐き出すなんて事はした事が無かった。出来なかった。
「太宰、俺の方こそすまなかった。 」
いきなり謝られた。恐らく1つ前の世界の事だとわかった。
「いいのだよ。あれはしょうが無かった。織田作は武装探偵社の社員で、私はポートマフィアの首領だ。立場が合わなかっただけだよ。 」
本当の事を言った。むしろあの状態で他の世界と同様な関係を築けた方が可笑しいだろう。
「だが… 」
「いいの!はい!もうこの話は終わり。」
「織田作、彼処の世界で、小説はどうなった?」
本当は知っていたが、聞いてみた。
「太宰なら分かるだろ。」
「あはは、そうだね。」
「だが君の口から聞いてみたかったのだよ。」
本心を口にした。前迄の世界ではこんな事は無かっただろうね。
「成功したぞ。賞も受賞して、だがそこからがまた大変だった。」
「そうかい。どんな事があったか、教えてくれないかい?」
「そうだな。」
そこからまた、暫く二人で沢山の世界のことについて話した。
其処の世界では何をしたか、其処の世界は幸せだったか、望んだ世界はあったか、など。
「私はどの世界に行っても駄目だったよ〜。 」
そんな事を笑い話の様に話した。そうしたら、織田作の表情が歪んだ。
「織田作?元気が無くなったじゃあないか。 」
─織田作が喋らない間沈黙が流れた。
いたたまれなくなり、その沈黙を終わらせたのは私だった。
「私が何か、尺に障る様な事を言ったかい?」
私はいつも通りに話したつもりなのだけど…
「太宰。」
やっと話した。
「どうしたんだい?」
少し時間が空いていたからか少し不安になっていたが安心した。
「長居し過ぎた。出るぞ。」
「はーい!」
そして私と織田作はLupinを後にした。
✦✦✧✦✦
私は今、らしくは無いが怒っている。怒っている理由は太宰が自分の辛かった事を笑い話みたいに話しているからだ。頼むから自分の事は大切にして欲しい。
「織田作!離してくれ給え。痛いのだよ。」
私が知らない間に太宰の手首を握り締める様な状態になっていた様で、
「織田作!」
「嗚呼、済まない。」
私はすぐにその手を離した。
そうすると太宰は安心した様な顔をした。
「織田作。何か怒っているのかい?」
そう聞かれた。だがそう聞くしか無かったのだろう。2人の間の空気もとても悪く、話せる様な話題も無いのだ。 それに対して雑に「そんな事ない」と言ってしまった。
「っ…」
「織田作ッ!私何かしてしまったかい?何か嫌な事を言ってしまったかい?せっかくこの世界で君と一緒に生きれたのに楽しく話せなければ意味はないのだよ!」
「お願いだから教えてくれ… 私の何がいけなかった?これから何を言わなければ良い?理由を教えてくれ。」
我ながら雑な返答だった。恐らくそれが原因で、太宰が自分の事をここまで追い詰めさせてしまった。
「太宰。」
「なんだい織田作…今なら私への嫌味、幾らでも聞いてあげるよ…。」
「そんなんじゃない。」
「じゃあなんだい?くれぐれも今更離れよう、なんて言わないでくれ給え…」
「いい加減にしてくれ太宰!」
咄嗟に怒鳴ってしまった。自分でも酷い声だと思った。太宰が一瞬悲しい目をして、それから表情を冷たくし言った。
「やはりそうじゃないか。嫌味じゃあないか。私には分かるんだ。隠さなくていい。」
「そうじゃないと言っているだろう。」
今度は低く、太宰が落ち着く様に言った。
「すまない太宰。太宰が、〈自分はどこの世界でも駄目だった。〉なんて言ったからつい怒鳴ってしまった。俺は 太宰に自分を大切にして欲しかっただけだった。」
自分が思ってる本当の事を話した。
「本当に…いいのかい?」
「嗚呼。」
「もう…我慢しなくても…いいのかい?」
「嗚呼。」
そうすると太宰は泣き出した。苦しかったと、辛かったと。今迄溜めていた事を全て吐き出していた。
「ごめんね…迷惑だったよね…」
涙や鼻水でぐしゃぐしゃになった顔を無理矢理口角をあげた太宰が言った。
「否、迷惑じゃあない。」
「寧ろもっと早い段階でこの事を言って欲しかった。」
そう言うと太宰は少しして…
「…そっか。」
と言い今迄見せた事の無い顔で笑っていた。恐らく心の底から笑えたのだろう。
安心しきったその時…
猛烈に嫌な予感がする。
【天衣無縫】
そこに見えた未来は…
✦✦✧✦✦
織田作の前で今迄に無いくらいに泣いてしまったな。いつもは声を押し殺して泣いていたけど、どうも彼の前だと抑えが効かない。
今迄に無いくらい泣いて、頭がスッキリしている。今ならマフィアの計画も、探偵社の報告書もすぐに出来そうだ。
「太宰下がれッ!」
その時、織田作の胸から血が飛び出した。
織田作の生暖かい血が私の頬に付着する。
警戒して周囲を見渡した。
向こう側に見えたのは…
スナイパーにヘルメットを装備した狙撃集だった。
素早く携帯端末を取り出し119に電話をかける。状況を素早く説明し、直ぐに来るよう頼む。
だが織田作の出血量がとても多い。
どうすれば良いか、どうしたら織田作が死なずに済む?
「…太宰」
解決策を考えていたら織田作が喋り出した。
「織田作!安心してくれ、もうすぐ救急車くるから…」
「太宰、最期に話させてくれ…」
「織田作!まだ大丈夫だ。お願いだから最期だなんて言わないでくれ給え。」
気づいたら私の頬には濡れた感触がした。泣いていた。
「太宰、今迄頑張ったな。」
「うん…」
「もし俺が死んでも、お前には生きていて欲しいな。 」
「うん…」
もう僕には相槌を打つしかなかった。織田作の話を聞いているしか無かった。
「お前が前の世界でそうしてくれた様に、俺にも、こうさせてくれ。」
「うん…」
「ありがとう。今回はお前も良い人生になるといいな。」
「うん」
握っていた手に抵抗が無くなり僕の手から手が離れる。
「あ〜ぁ。」
結局、神様は僕には優しくないな。
また一からやり直し。
数分後、裏路地に救急車のサイレンが響いた。
「もう遅いよ…」
世界に次があったとしても、どれ程いいスタートを切っても
…
未来は誰にも分からない。最期は誰にも分からない。
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ーーーーーーーーーーEND
どうだったでしょうか。
思いましたよね、話が違うと。
結果バトエンですね。
自分の解釈(?)で言うと、 どうしても太宰さんは救われそうに無いな、と思いました。世界が何十回、何百回あっても上手くいかない世界に絶望し、
「生きるなんて行為になにか価値があると本気で思ってるの?」
とかを言っていたのではと思いました。
いつもより断然文字数が多い…
いつもは1000ちょいなんですけど、
今回5000超行きました!
1万行くかな〜、とか思っていたのですが、矢張り1万は難しい…
いいね、コメント、フォロー気軽にしていってくださいね!
それでは、
乙眠羽!
コメント
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あれ…おかしいな…目から塩水が… 本当に、胸がきゅぅって… 公式より公式…() 主様まじで天才すぎる。 語彙力無くなっちゃう位天才すぎる。 この作品はもっと伸びるべき。 神作すぎて何回も読み直しちまったじゃねぇか…()おかげでいいねとコメントするの遅れたっ!!!! ふざけんなよッッ!!!! こんな神作を産んでくれてありがとう!!!()