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テラーノベル(Teller Novel)

今回は花魁パロです

※皆んな性格が少し悪いかも

此処は吉原

男と女の欲が入り混じる淫靡

今日もまた花魁道中を一目見ようと人集りが出来る

遊女とは名ばかりで

その華やかな道中を歩くは1人の男

今や男色文化に染まっている

カツ…、

カツ…、

町人

おぉ…、福也花魁のお出ましじゃ、

福也

…。

カツ…、

カツ…、

若衆

お美しい…、

若衆

いつか恋慕わせていただきたいものだ…、

町人

おい若いの、お前じゃ到底無理じゃ

若衆

なッ…、

若衆

夢の一つ見させておくれよ!

町人

良いか?花魁ってのはお前さんがいく日も掛けて溜めた稼ぎをたった一夜で稼ぐんだ

町人

例え夢でもんな贅沢言っちゃいけねぇぜ

花魁は最高位の遊女

容姿はもちろん芸事ができ、尚且つ頭も良くなくてはならない

相手の客も大名やお大尽など豪商の上流階級の者ばかりだ

ひそ。ひそ。

ひそ。ひそ。

聞いたかぇ?

また足抜けだよ

逃げ切れたの?

いいや?

情男(イロ)が来のうござりんしたらしゅうござんす

そら、今頃その花魁は折檻で仏さんになりんしたな

福也

こらこら。

福也

そんな縁起の悪い話、するもんじゃありせんよ

禿

福也花魁!

禿

福也花魁、遊んでー!

福也

俺はこれから主の相手をしなくちゃ

福也

仕立てはもう良いよ。ご飯食べといで

禿

はーい

禿

あ、そう言えば

禿

今日、新造の子が来るそうでありんすよ

福也

新造の?

禿

旦那様が言ってやした

舜平太

あ、あの。旦那様…、

ダルビッシュ

ん、どうした?

舜平太

俺…こう言う色事初めてで…、

舜平太

ちゃんと接客できるか不安で…、

ダルビッシュ

まぁ…そうだろうけど

ダルビッシュ

お前さん親に売られちまったんだよ

ダルビッシュ

此処じゃ客を取らなくちゃ碌に飯も食えない

ダルビッシュ

それを覚悟して勤めな

舜平太

…はい、

ダルビッシュ

大丈夫、ある程度の事は姐さん達から仕込んでもらえるし

舜平太

精進します…

舜平太

世話になりやす。新造の山下舜平太と申しんす

颯一郎

おや、めこい子だね

舜平太

…わ、(すっごい美人だ…)

舜平太

ぁ、えっと、

舜平太

颯一花魁でありんすか?

颯一郎

そんな緊張しねえでよ

颯一郎

俺は格子。もう1人いるけど、

颯一郎

福也花魁にも後で声かけてきなんし

颯一郎

あん人は太夫で、うちの稼ぎ頭なんだから

舜平太

はい、!

颯一郎

じゃあ、早速教え込みんしょうか

舜平太

えーと…、

舜平太

白粉、装飾品、…後掃除か

俺は女将さんから頼まれた道具を運んでいた

ぅ…ッ、ヒクッ…グスッ…ぅぅ…ッ、

舜平太

え…泣き声…?

舜平太

あの…ッ!誰か泣いてますか…?

 

おい…なんだいお前

舜平太

ビクッ)…ぇ?、

由伸

口が聞けないのかいお前は

俺の目の前にはとんでもない美人がいた

由伸

聞いてんのか

舜平太

ぁッ、す、すみませ、

由伸

お前、廓詞が下手くそだね

由伸

あぁ…お前が旦那さんの言ってた新造か

舜平太

あ、あの、何か、あったんですか…?

舜平太

部屋散らかってやすし、

舜平太

誰かの泣き声も…

由伸

確かに散らかってるね

由伸

俺はそこの愚図に部屋を片付けるよう言ったけど

由伸

お前は何でいつまでも辛気臭く泣いてんだい?

舜平太

…ぇ、?

宏斗

ご、ごめんなさッ…ッ、

由伸

はぁ、本当に役に立たない子だね

由伸

おい新造のお前。

由伸

俺は客を迎えに行くから部屋を片しといとくれ

そう言うと彼は部屋を出て行った

舜平太

ねぇ、大丈夫?

舜平太

…ッ⁈

舜平太

どうしたのその手ッ⁉︎

宏斗

ぁ、ッ、これは、由伸花魁が、

青年の手は簪で貫かれ、畳に固定されていた

舜平太

どうしよどうしよう…ッ

舜平太

血がッ…!!

宏斗

だぃ、じょうぶ、…ッ、

宏斗

いつも、の ことだし…、

宏斗

畳…変えないと…また怒られちゃう…ッ、

舜平太

そんな事より早く簪を抜かないと…ッ!

宏斗

君は…優しいね、俺に関わると、ッ、ぃ"ッ…

宏斗

由伸花魁に、お仕置きされちゃ"ッ…ぁ"あ"ッ!!

舜平太

ごめんなさいッごめんなさいッ、

舜平太

後もうちょっとで終わるからッ、

ヌプゥ…ッ、

深く刺さった簪を抜くと、生々しい音が生まれる

すぐさま布で手当てをした

宏斗

ハッ…、ハッ…、ッ

舜平太

ごめんね、ごめんなさい

舜平太

もう終わりましたから、

宏斗

ありが、と、ッ…

舜平太

…由伸花魁はいつもあんな事を…?

宏斗

由伸花魁は、福也花魁に良く懐いていて…、

宏斗

でも、福也花魁は特に泰輔花魁を可愛がってるんだ

舜平太

泰輔花魁…?

宏斗

華奢で可愛いらしい人だよ

宏斗

それで、泰輔花魁は由伸花魁に良く目の敵にされてるんだ

宏斗

颯一花魁はそれを面白がってる。だからよく火に油を注ぐ

宏斗

俺は由伸花魁の世話役だから、こうやって良くお仕置きされちゃうんだ

舜平太

なんで…、君は何も悪くないじゃないか…!

宏斗

いいの、俺は由伸花魁の事好きだし

宏斗

酷いことされても禿の時から面倒見てもらった恩があるんだ

舜平太

…そっか、

舜平太

俺、山下舜平太って言うの

舜平太

つい最近女郎になって…

宏斗

俺は高橋宏斗、昼三だよ

舜平太

え、じゃあ、

宏斗

うん、もう客を取ってる

舜平太

…!

宏斗

えへへ、そう見えないか…

舜平太

怖く無いの…?

宏斗

怖いけど…少し慣れやした

宏斗

舜平太もいつか客を取るんだよ

舜平太

うん…、頑張る、

福也

…。

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