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ぼんやりとした視界に、整然と並ぶ真っ白な『四角』が滲んで見えた。
────ああ、これ知ってる。これは、保健室の天井だ。
ホッと1息ついた途端、後頭部にズキリと鋭い痛みが走った。
反射的に後頭部に手をやると、心配そうに覗き込む梨沙ちゃんと界先生の顔が、いきなり視界の隅に飛び込んでくる。
伽々里 梨沙
伽々里 美里
一瞬、何のことか分からず、私は梨沙ちゃんの顔をじっと見る。
────ああ、そうだ、私は旧校舎の図書室にいたんだ。不思議なメモ用紙を見つけて……ええと、それで……。
伽々里 梨沙
伽々里 美里
そ、そう言えば、そうだったような気が……!でも……あれ……?本当にそうだったっけ……?
伽々里 美里
伽々里 梨沙
伽々里 美里
大の字って、それが事実なら恥ずかしい。否定してほしくて界先生に目を向けると、
青木 界
と、界先生は困ったような苦笑いを浮かべる。────あああああ、大の字で気絶、確定だ。
青木 界
伽々里 美里
青木 界
伽々里 美里
と返事をして、私はゆっくりとベッドの上に身を起こす。少しだけ頭がズキリとしたけれど、これくらいなら大丈夫だ。
青木 界
そう言うと、先生は保健室を出て行った。
保健室には、私と梨沙ちゃんの2人だけが残される。
伽々里 美里
────あ、これはマズイ。
慌てて言葉尻を弱くしたって、もう手遅れだ。
梨沙ちゃんの形相は、先程と打って変わって厳しいものになっていた。
伽々里 梨沙
ふう、と重い溜息を吐き、梨沙ちゃんは言った。
伽々里 梨沙
伽々里 美里
伽々里 梨沙
────返す言葉もない。
伽々里 美里
と言って、私は梨沙ちゃんの顔をチラリと窺い見る。
伽々里 美里
伽々里 梨沙
きっぱりと梨沙ちゃんは断言する。
伽々里 梨沙
伽々里 梨沙
と、梨沙ちゃんはまた溜め息を吐く。────ということは、やっぱり!
伽々里 美里
伽々里 梨沙
伽々里 美里
伽々里 梨沙
少しだけ浮かれた私の言葉を、梨沙ちゃんは剃刀のように鋭い声で断ち切った。
わずかの沈黙の後、静まり返った空間に、梨沙ちゃんの咳払いがコホンと小さく響く。
伽々里 梨沙
伽々里 美里
梨沙ちゃんは眉間に皺を寄せた。
そして小さく首を横に振ると、分からない、と呟いた。
伽々里 梨沙