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大翔
なぁ天の邪鬼はなに…願っ…た…
大翔
え…？
友也
お前今「天の邪鬼」って…
大翔
俺は…なんで…
和樹
…
友也
なぁ大翔、天の邪鬼って…
大翔
あぁ、小学生の頃の…
和樹
ふぅー
和樹
二人ともちゃんと思い出してくれたんだね
友也
その言い方本当にあの天の邪鬼なのか？
和樹
そうだよ
大翔
俺たちなんで今まで忘れてたんだ
大翔
ってかなんで今思い出したんだ!?
友也
なぁ和樹、これどういうことだ？
和樹
いやー、ホント
和樹
小学生の頃二人には沢山お世話になったからね
和樹
「大澤友也」くん
「藤本大翔」くん
「藤本大翔」くん
大翔
なっ、何が言いたいんだよ
大翔
ちゃんと説明してくれ!
和樹
……
和樹
「復讐」だよ
友也
…!?
大翔
復讐って何のだよ…
和樹
忘れたとは言わせないよ
和樹
イジメだよイジメ
大翔
なっ…
友也
……
和樹
仕方ないなー
和樹
理解力が乏しい２人が分かるように詳しく説明してあげるよ
和樹
6年前のあの日
大澤友也
おい、天の邪鬼
大澤友也
お前あの寺の噂知ってるか？
和樹
…噂って？…
藤本大翔
なんだ知らねーのかよ。使えねぇな
和樹
…ごめん。
大翔
あの寺8月20日の0時に鐘がなるだろ
友也
その時に願い事すればそれが叶うっていう噂だよ
和樹
…そんなのが…あるんだ
和樹
…それがどうしたの
大翔
俺達夏休みに行くんだよ
和樹
…
大翔
もう分かるよな。
友也
お前も付いて来い
和樹
…いや、でも
和樹
…深夜に出歩くのは
大翔
口ごたえすんな
和樹
…
友也
8月20日だからな、絶対来いよ
友也
来なかったら分かってるよな
和樹
…うん
そして8月20日の深夜
大翔
おいあいつもしかして来ないんじゃねーの
友也
そん時はマジでボコるわw
和樹
…
大翔
お、キタキタ
友也
よく来たな、来ないかと思ってたよ。
和樹
…それで僕は
和樹
…何をすれば良いの？
友也
そーだなー、んじゃお前は
友也
「友也と大翔が大金持ちになりますように」って願え。
和樹
…それは友也君達が願えば良いんじゃ…
大翔
うるせぇ、俺達は他に願い事があんだよ
友也
分かったな
和樹
…うん
コイツ等は馬鹿だってね
この時僕は確信したよ
僕が何を考えてるかなんて分かるわけないんだから
適当に誤魔化せる事にも気づかずに僕を連れてきたんだもん
そりゃあ別の事を願うに決まってるよね笑
大翔
お、そろそろ時間だな。
友也
テメェちゃんと願えよ
和樹
…
和樹
願うよ
23時59分
大翔
３ ２ いt…
ゴーン
ゴーン
ゴーン
ゴーン
僕はこの時本気で噂を信じていなかった
それでも本当に叶う可能性に賭けてこう願ったんだ
和樹
（小学校卒業と同時に…）
和樹
（僕を虐めた奴の記憶から…）
和樹
（僕に関する事全てを忘れさせてください）
それだけ僕は追い詰められてたんだ
友也
おい!
友也
ちゃんと願ったか？
和樹
…もちろん。
大翔
流石俺達の下僕
大翔
たまには役にたつじゃん笑
和樹
（…簡単に騙せた）
和樹
（やっぱりこいつ等…）
そして卒業して春休み
公園で遊んでた君達にたまたま会った時
友也
…それでさその時
ボールがさww
ボールがさww
大翔
マジでww
和樹
あっ…友也くん…
友也
ん…？
大翔
誰こいつ？知り合い？
和樹
え？
友也
いや、知らね。
大翔
あっち行こうぜ
友也
そうだな
あの噂の事だってすっかり忘れてて
この時僕は何が起こってるのか全く分からなかった
和樹
もしかして…
でもあの願い事が叶ったって気付いた瞬間
僕はとても嬉しかった
和樹
やった…やったんだ…！
和樹
僕は解放されたんだ…！
あの時初めて僕は自由なんだって感じた
そして、それと同時に
俺を虐めた奴を 復讐してやるって思ったんだ
#4に続く…
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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