第3話

“おかしくなっちゃった...w“

ｶﾞﾁｬｯ

初兎ちゃん、ちょっと震えてる...

※Sくん視点入ります

Sくんside

あの時、初めて見た、聞いた

いむくんの

“叫び“に近いような声と

光の入っていない目

その黒く澄んだ色の目が

だんだんいむくんを

暗闇に包み込んで行くように見えた

だんだん、...

だんだん大きくなっていく、

その暗闇に溶け込んだいむくんが、

いつか消えてしまうのではないか

僕はそれが

凄く、...

怖かった

ｶﾞﾁｬｯ

い、むくｯ...ん

まだいむくんが

暗闇の中にいる

どうすればいむくんを

“光“のある、色とりどりの世界へ

連れ戻すことが 出来るのだろうか＿＿＿

ｶﾞﾁｬｯ

暗闇が薄くなった

でも、これは

無理に薄くしている気がする

黒い絵の具に、水滴を垂らし

色を薄く、薄くしていく

普通の人間は、こうして

涙を流し

“黒いもや“を 薄くしていく事が出来る

でも、...

いむくんは違う

いむくんは...ｯ

ただ、

筆で薄く伸ばしているだけ

水滴を垂らしていないから、

“黒いもや“が

ちゃんと 薄くなってない

いむくんは、さっき部屋に戻った時

泣いただろうか

＿＿ちゃ＿

“叫び“に近いような声は、

我慢出来ずに 溢れ出てしまったように見えた

＿兎＿＿ん！

じゃあ、

感情が高まり

涙が 出てくるんじゃないのか、？

Hくん視点入ります

僕があんな事言ったから、？

初兎ちゃんに謝らないと...

ｶﾞﾁｬｯ

.........

Sくん視点入ります

何でこんなに笑ってんの...？

どうしたん、？

いむくん、...

怖いよ...ｯ

Hくんside

初兎ちゃんが心配そうに見つめてきてる

笑いが止まらない

なんで、？

僕、

おかしく なっちゃった、w