俺は世一を教室に見送ったあと自分の教室に入った。

"義理"の弟・・・

義理だとか他人の家族だとかそんなのでこの気持ちになるとは思わないが

もし、あの時出会わなかったらどんな感情になったのか考えたことはある

本当に世一から聞いていない

いじめられた事を

そもそも、学校の話を聞いていない

少し傷つけば自分を頼ってくれると思っていたが

外れた

むしろ虐められているという隠し事のせいで前より仲が離れているような気がする

もしかしたら”潮時"なのかもしれない。

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．

．

俺の席は窓側で外の景色はよく見える

俺は世一の体操服を取り出した。

世一虐めてた人がいたところに向かうと

曲がり角の先にソイツの話し声がした。

俺は世一の服を地面に置き

そこら辺に転がっている石を拾い建物に投げた

ｺﾞ ｯ ｯ

そう思いドアを開けると

世一とモブが言い合っていた。

モブが去って行った後も世一は体操服を持ちながら立ち尽くしていた。

だったら俺を頼って欲しい

いつからこんな関係になったんだろうな

少し涙目になりながら俺の体操服を抱え俺に笑顔を向けた

本当に可愛い

俺はある人をこの時間に呼び出していた。

立ち去ろうとした時、腕を掴まれた

モブは泣きながらどこかへ走って行った

〜車の中〜

世一が元気そうでよかった。

これでも世一が傷つく"だけ"なのは見たくないし。

今回は失敗した

けど、また新しい事を思いつけば良いだけだ

次は成功してみせる

何だろう…

凄く嫌な予感がする。