私の人生最大の悲劇

あれは、中三の時のことだった

それは突然訪れた

ピーポーピーポー

透慧とは私の弟

中学一年生の、生意気な弟

目の前には救急車へ運ばれる、 無惨な姿

家族が事故に遭うだなんて考えたこともなかった

なんだかんだ言って、弟は可愛かったから

大切な家族だったから

今思えば、あの時の母さんは気を遣ってくれてたのかもしれない

目の前で飛び散った血痕

人集り

笑って済むくらいではないと、理解できるほどに怖い景色

彼がただでは済まないことは、容易に想像がついた

最愛の弟は

この時幼くしてこの世を去った

実際、大丈夫ではなかった

映画を見る約束もしてたし

発売されるゲームの話もしてた

私は姉として何ができただろうか

何も、この手には残ってない

私はその時、大切な人を失ってしまった

久しぶりに流した涙は、頬をゆっくりと伝っていった

当然時期も相まって、卒業式なんて頭に入ってこなかった

どうでも良かった

テンションも上がらなかったし

涙の一つも出なかった

笑うことさえ、できなかった

改めて弟をどれだけ大切に思っていたかがわかった

もう、それで涙なんて出切っていた

我ながら、人生最悪の卒業式だったと思う

私は彼が死ぬ時何かできただろうか

後悔しか、生まれない

これが私の最低最悪の過去だ

こんな精神状態で私は、高校に進めるのだろうか

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その他etc……