心愛が運ばれていったのを見て、大雅はしばらく呆然としていた。
大雅
心愛さん・・
尚斗
大雅、大丈夫?
尚斗
顔が青いよ
大雅
ああ・・
尚斗
部屋で休もう
尚斗
死野さん、大雅を部屋へ連れて行きます
死期
・・分かった
死期
でも朝倉君はすぐに戻ってくること、いいね?
尚斗
分かりました
尚斗
大雅、行こう
大雅は、尚斗に部屋までついてきてもらうとベッドで休んでいた。
大雅
ふう~
大雅
気分が悪い
しばらくすると、がやがやと話し声が部屋の外から聞こえてきた。 どうやら朝食の時間は終わり、自由時間でみんな部屋に戻ってきたのだろう。
大雅
・・もう少し休もう
しばらく目をつむっていると
??
すみません
大雅
・・ん?なんだ?
部屋の外から誰かの声が聞こえた。
扉を開けると
大雅
えっと・・確か、那珂川さんでしたっけ?
澪
澪です
澪
少し、お時間よろしいですか?
大雅
え、ええ
澪を部屋に入れ、部屋に置いてあった椅子をすすめた。
大雅
あの、一体?
澪
先ほどの事なんですが
大雅
先ほどって宮藤さんが倒れたことですか?
澪
いいえ、あなたがさっき自己紹介した時のことです
大雅
え?
大雅
俺、なにか変なことでも言いました?
澪
いえ、警告しておこうと思って
大雅
警告?
澪
あなたは確か自己紹介で母親の手術費が足りないから参加したと言っていましたね
大雅
はい
澪
もしかして、協力しようとしてるんじゃないかと思って
大雅
は?
澪
参加理由が私と同じような理由だから
澪
協力するふりをして、最後に裏切ろうとしているのではないかと思って
大雅
・・なんだよそれ
澪
いいですか、このゲームは裏切りあいのゲームなんです
澪
裏切りが当たり前なんです
大雅
・・・
澪
二度と協力しようだなんて思わないで下さい
大雅
・・あっそ、分かったからさっさと出てけよ
澪
失礼しました
澪が部屋から出ると、大雅はベッドに腰掛けた。
大雅
・・なんだ、あいつは!
大雅
まあ、でも確かに裏切りあいはたくさんあるんだろうな・・
大雅
あの那珂川っていう女子とは関わらないようにしよう
その後、しばらく休んでいると、スピーカーから死期の声が聞こえてきた。
死期
みんな、そろそろ第一ゲームを開始するよ
死期
ロビーに集まってくれ
大雅
・・行くか