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テラーノベル(Teller Novel)

時折、不思議な夢を見る

未知の世界で俺たちは走る

何かから逃げるために

一人は俺

一人は友人

そしてもう一人は…

俺たちは、走って走って、夢から覚めてゆく

さとし

〜〜っは!?

汗をダラダラにして飛び起きた少年

彼は影山さとし、十六歳の高校生

そして主人公でもある

さとし

…また、あの変な夢だ

さとし

気味悪い夢だな…

さとし

…顔でも洗うか

高校生の朝は早い。手短に身支度を済ませると、父親が作った朝ごはんを食べる

さとし

…美味い

さとしの父

だろう?

自信満々に胸を膨らませているのはさとしの父親。

彼は国家資格の調理師免許を持っており、近くのレストランで店長を勤めている

さとし

母さんはまた夜勤?

さとしの父

みたいだな 部屋で爆睡かましている

さとしの母は大手国立病院に勤めるベテラン看護師である

そのため、患者が来るわ来るわで中々休まらない様だ

さとし

ご馳走様

さとしの父

珍しいな、ちゃんとそう言うなんて

さとしの父

いつもなら「やべっ遅刻だ!」

さとしの父

って家出る癖にな

さとし

いつもは言ってねーよ

さとし

せいぜい一週間に二回だろ

さとしの父

それを世間じゃいつもと言うんだぜ?

さとし

ぐぬぬ

さとしの父

だけど今日は大丈夫そうだな?

さとし

そりゃあ、部活新入生の小旅行だからな

さとしの父

…いやぁ、今の時代は羨ましいぜ

さとしの父

父さん達の時代は部活に入ったら

さとしの父

練習に明け暮れる毎日だったからな

さとしの父

楽しむ目的だけの旅行なんて無かった

さとしは壁掛け時計を見ると、椅子から降りる

さとし

時間だからもう出るわ

床に置いていた鞄を背負い、家を出る

さとし

いってきまーす

さとしの父

いってらー

こうき

よっ!おはよう!

こうき

さとしー、30秒遅刻だぜ!

さとし

いつも時間にルーズなお前が言うな

彼に話しかけた少年の名は高城こうき

さとしとこうきは保育園からの友人だ

こうき

ふぃー、間に合ったな!

最寄り駅の広場には既に部員が集合していた

玲奈

遅いぞうぬら!

こうき

はいはいおはようさん

彼女は臼杵玲奈

さとしより一つ上の学年だ

ちなみに言い忘れていたが、こうきも二年生である

志穂

良かった 迷子にはならなくて

さとし

僕らは方向音痴じゃないっすよー

さとし

部長さん

彼女の名前は幸崎志穂

彼ら全員が加入するボランティア部の部長だ

そしてこの中で最上級生でもある

志穂

それじゃあ、バスが来ているから乗ろう

制服姿の四人は楽しそうにバスに乗り込んだ

とある少年の怪異録

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