コメント
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あぁ好きぃ!!!!!なんだ「この人だけ」って!!可愛いかよ!!! もう3年も経っちゃった....!?時経つの早いね!朝ドラみたい(( 玄関まで見送ってくれるのが...もう....最高です......._( 」∠)_
注意書きはあらすじ、プロローグヲタ見てください
7_この人だけは
青side
「次はいつこられますか?」
最初に遊郭にきてからはや3年。あの頃よりくる頻度は減ったが、3、4ヶ月に一度は行けるようにしている。ふけてまで行っているようにしているがこの前それであにきにどやされたので控えることにした。
「いつも通り。3、4ヶ月後やね」
「そうですか。嬉しく思います。」
いつもの典型文だろうが、それでも嬉しい。こう聞いてくれるだけで次くる日を把握してくれるのだ。
それより最近ないこの値打ちが上がっている。ないこはあまり体を売らないがそれを気に入るやつが出てきたそうだ。
桃side
「次はいつこられますか?」
いつも通りの文。この人だけへの文。
こんな典型文なんてないし言うのもこの人だけ。この人だけは把握してたい。この前この話を2人にしたらにやにやしてた。だからちょっと頭叩いてきた()
「いつも通り。3、4ヶ月後やね」
「そうですか。嬉しく思います」
よかった。いつも通りだ。いつも通りが1番いい。下手にもっと来てと言うよりそうですかと返す方がいい。
この仕事をしていて楽しみが増えるとは思わなかった。
嗚呼、幸せだ。どうかこの幸せを壊さないでくれ。何をあげてもいいから。
黒side
2ヶ月に一度の彼。手を振り、家に足を向ける。
彼の頭には3年前に俺があげた松葉菊の簪が提灯の火に反射し光っている。きらきらと輝くそれは彼によく似合っている。
頬を少し赤らめ手を振る彼は髪色と相まって松葉菊のようだ。
「金欲しいぃ…」
「時間ほしいぃぃ…」
帰路につきながらぼやく。前までだと、2、3週間に一度ぐらいまで行けていたが、ここ3年でりうらの人気も上がったらしく、会うための値打ちが上がり、店も店で前よりも繁盛してきた。
しかし、高いものは高いので金の無さや店の運営等で中々行けないことが多くなっていた。
「頑張ろ…」
赤side
2ヶ月に一度の彼。無理を言って玄関まで見送った。
「じゃあな〜!またくるわ!」
「はい。お待ちしております」
手を振り、彼を見送る。
これからあと2ヶ月。もう一度2ヶ月経つと彼がくる。きてくれる。頭には彼がくれた松葉菊の簪が光っているのだろう。彼がくれたと思えば頬が自然と赤らめているのがわかる。
幸せだなぁ。つくづくそう思う。優しい養兄たちに囲まれ、好きな相手も見つけた。
これが幸せというものだろう。この幸せがずっと続きますように。
水side
「勝った〜!」
夜10時。部屋に僕の声が響く。同時に立ち上がる音もした。
今で7勝8敗。ぎり負けてる…。
初兎ちゃんとの将棋は何よりも楽しかった。嬉しかった。
好きな食べ物を食べてる時よりも、買い物をしている時も、店がとても繁盛した時よりも何よりも。
しかし、初兎ちゃんも初兎ちゃんで自分の価値を着実に上げている。つまり、お金が足りない。時間が無い。いふくんが気に入っているないこ?って遊女よりは安く、人気もないがそれでも3年前と比べると、伸びてないとは言えない。
「負けちゃった」
立ったまま初兎ちゃんを見る。
勝っても負けても勝っちゃった、負けちゃったって言って声色ひとつ、表情ひとつ変えない。
そんなことを3年もやられては少しは違う表情をさせたくなる。
頭よりも先に口が動く。
「初兎ちゃん、賭けしよう」
白side
「負けちゃった」
さらりと言う。相手からすると表情、声色何も変えないのだから不気味なものだろう。
他の客は実際こういう表情、声色だが、この人だけはできるだけ無表情でいられるようにしている。そうしないとすぐにわかってしまうから。
すぐ笑い、すぐ泣き、すぐ赤くなる。これを出すのは恥ずかしいから無表情で。
いつものように頭の中で一通り騒いでいた時彼が口を開いた。
「初兎ちゃん、賭けしよう」