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人にはいつか我慢の限界がある。
その我慢を超えてしまったら、人は壊れてしまう。
それをみんなは知っているのだろうか。
姫川ルーラの心は壊れようとしていた。愛流、、アイルに仕返しをしたい。
あいつさえいなければこんな思いはしなかったはずなのに。
早く授業、始まらないかな。こんな無駄な思いなんかしたくない。
「なぁに、お前そんな本読んでるの?きもー、陰キャの塊だねー」
アイルが冷やかしに来た。アイルのパシリ達も一緒だ。
この本は、私の心の平常心を保たせてくれる宝物だ。
そう、これは死んだお母さんとの数少ない思い出ー。
「そんな本、捨てちゃえっっ」アイルが私の手から本をひったくった。
「やめてっっっっっっっっっ!!!!」私は椅子からとっさに立って、取り返そうとした。
予想外の行動にアイルの手から本が落ちる。
「はあっっっっっっっっっ!?ゴミの分際でさわんなよっッ!!」
アイルがブチギレて、本を廊下へ蹴る。
待って、私の本ー、、。私は必死に走った。「痛、、」私の髪の毛をアイルのパシリがつかんだ。
「逃げようとすんなよ、ああ!?」
私は全力で拳を作り、振り回した。
パニックで力の加減ができなかった。
ゴキッ、と誰かの鈍い音がしてから、目の前が真っ赤になって、そのまま暗闇へと落ちていった。