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日付が変わった次の日の夜。
赫愧は扇と珣羅に言われた通りに
喫茶店の前に2人が来るのを待っていた。
イライラしながら2人を待っていると、
遠くから見覚えのある2人がやってきた。
「おぉ!ちゃんと来てる!てっきり
来ないかと思ってたぜ!!」
ガハハハと大笑いしながら
珣羅は話しかけてきた。すると扇は、
「俺もあの形相じゃ来ないかと思ってたが、
お前は来ると思ってたよ。なんせ力を見せて
俺達の指示には従いたくないもんな?」
と扇は赫愧に挑発しながら話しかける。
「俺は1人で殺れる!今それを見せてやる!!」
と赫愧は扇達に向かって叫んだ。
「とりあえず今日のターゲットに
ついて話すから聞けよ。」
と赫愧が叫んだ事を気にとめず冷静に
話し始めた。
「今日のターゲットは女で年齢は25。
オーナー曰く夜の仕事をしてるらしい。
その仕事帰りに仕留める。以上。」
「OK!じゃ赫愧の
お手並み拝見と行きますか!」
「絶対間に入ってくるんじゃねぇぞ?
1発で仕留めてやる!!!!!!!」
そう言って赫愧は暗闇に消えた。
その赫愧を見ながら扇と珣羅も
後を追って暗闇に消えていくのであった。
1時間後…。
ターゲットの仕事場に着いた赫愧は、
仕事が終わるのを待ち、仕事場から出てきた
ターゲットの後ろを歩いていた。
静かな夜にコツコツとハイヒールの
音だけが響く。
女が赫愧の存在に気づく前に
赫愧は素早く後ろからナイフで首を切った。
首を切った瞬間に赫愧の中で何かが弾けた。
「ククッ。はぁ…人ってのは脆いな。」
そう言うと表情をひとつも変えずにひたすら
女の顔や首を切り刻み始めた。
女の赤い血が道を濡らす。
その様子を見ていた扇と珣羅は
驚きを隠せず慌てた赫愧の体を抑えた。
「おい!お前!やりすぎだ!!」
叫びながら珣羅はナイフを取ろうとするが、
離そうとしない。
目線の先には無惨に切られた女の死体。
珣羅は扇に
「おい!扇!お前どうにかしろ!」
と赫愧を必死に抑えながら伝えた。
扇は思い切り赫愧を蹴り飛ばし失神させた。
2人は赫愧が失神したのを確認すると、
ドカッと道に座り、赫愧を見ながら
「あいつ急に変わったよな…。」
「あぁ。首を切った瞬間に…。」
「赫愧は人を殺すと自分じゃ衝動を
抑えきれなくなるみたいだ。
1人で行かせてたらあの女、
体の原型もなくなってただろうな。」
「あいつが自分で抑えられるように
なるまでは俺達が隣にいてやらねぇと
何をしだすか分からない。」
「あいつには内に秘めた力があるんだろうな。
それが人を殺したことで出てきたのかもしれない。
とりあえずあいつがあまりにもおかしくなったり
人を無惨に殺していたら俺が蹴りをいれるか、
最終手段は目の力を使う。」
と珣羅と扇は赫愧の本当の力が落ち着くまで
傍にいようと決めたのだった。
赫愧に殺された女の死体は
オーナーがお願いしている処理班によって
跡形もなく消されたのだった。
第5話に続く…