TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

タイトル、作家名、タグで検索

テラーノベル(Teller Novel)
シェアするシェアする
報告する

海行きたくね?

────────────────────

────────────────────




身体中が熱くて辛くて

病院からもらったばかりの薬を飲む 使用回数なんてそっちのけで

最近は仕事が多くてろくに休めていなかった

今日ぐらいやっても大丈夫だろうと仕事終わりにいつも思ってることを思いながら薬をまた口に数粒入れる


長髪で黒髪の彼がこないかとありもしないことを思いながら夢に落ちて行く


────────────────────


「あ、まろ起きた」

うっすらと目を開けていくと長髪の彼がお粥をもって立っていた

ゆっくりと起き上がる

そのせいで頭に乗せていた冷たいタオルが膝に落ちる

「なんで、…おるん…?」

恐る恐る聞く

今日は会議もなんの予定もなかったはずだ

あったら桃色髪の彼が怖い

「んー、何となく」

笑いながらそう言ってお粥をスプーンで掬い口に近づけてきた

態(わざ)とらしく後ろに下がったためかポカンと口を開けて

「あ、食欲なかった?

ていうか冷蔵庫ん中の勝手に使ってもうてんけど大丈夫やったか…?」

冷蔵庫の中は俺でも把握出来てなかったので小さく細かく縦に首を振る

食欲はなかったから今度は首を横に振りながら

「ごはん、いらん…」

自分でも驚くほど小さい声で言う

「そうか、んじゃあ…」

なんかおかしい

見た目も声も髪から少し匂うシャンプーの匂いもなにもかも彼のはずなのに

なんらかの小さくて大きい違いが頭から離れない

「あにきさ、今日なんかおかしくない?」

そして気づけば声に出ていた

あにきは一瞬驚いた顔をして

「…当たり前やん」

不気味で奇妙な笑顔を浮かべて言った

「ここ、まろの夢ん中やで」


────────────────────



気がつくと薬が入った瓶を握りしてめて眠ってたようだった

眠ると必ずこの夢を見る 彼がまだ生きてた頃の夢

決まって俺は熱を出してるから朦朧とした記憶の中でしか話せない

でも、それでも彼に会えることが嬉しくて

今日もまた 夢に堕ちていく














夢に堕ちる

loading

この作品はいかがでしたか?

280

コメント

6

ユーザー

もしかして薬っていうのは睡眠薬なのか...?あんまりにも過剰摂取してると死んじゃいそう(( 桃色の彼が怖いで笑ったww ずっと寝るのしか救われる方法が無いのかな....けど夢に出るせいで想い人が頭から離れなくなって辛いのかもしれない.....難しい!!!

ユーザー

うきゃきゃ…(猿) しゅごいですね…… ノベル上手くないもん私 なんでそんな上手いの なんかすごいすごいじゃん ねぇもう私のやつ見たくない 見れませんん((((うるさくてすみません

ユーザー

...そういうことかよぉッ!!!( 夢を見ると会えるなら、死んだらずっと一緒なんじゃね?と思いました() でも死ぬつもりの無い様子を見るとまだ生きたいんかなと、 え、もしかしてこれから死んでいきますか? 最高でした、更新お疲れ様です

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
;