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ここは昆虫の国『インセクトランド』!沢山の虫たちが暮らしていますよ!あれ?楽しそうな鼻歌が聞こえて来ましたね。そう、彼女はエデン。オシャレが大好きでマナーに詳しいモンシロチョウですよ。今日の夜、エデンは私と久しぶりの料理を作っています!
モンシロチョウのエデン「美味しくなーれ。ヒラヒラヒラリーン!」
その頃、ハキリアリのマキシームは背負っている葉っぱに種を集めています。すると、エデンと私の手作り料理の匂いが漂って来ました。
ハキリアリのマキシーム「何でありますか、甘くて美味しそうな匂いは・・・」
マキシームは匂いに吊られてエデンの庭にやって来ました。そして隣の道には、オオクワガタのラファエルも匂いに吊られてやって来ました。すると二人は、ぶつかり、マキシームの拾った種が落ちてしまいました。
オオクワガタのラファエル「ごめん」
ラファエルはマキシームに謝りました。
マキシーム「あれれ?」
ラファエルもポカンとしながら見ています。
奥で座っているのはナナホシテントウのミアとヒメボタルのアダムが食べています。妖精の私とエデンもいます。
エデン「あら、ラファエルさんとマキシームさん。ごきげんよう」
ラファエル「お?何してんだ?」
「私たちお茶会をやっているのよ!」
ナナホシテントウのミア「全部エデンと未来お姉さんが作ってくれたの」
ヒメボタルのアダム「とってもおいしいよ」
「そうだわ!二人ともせっかく来てくれたんだから召し上がってみなさいな!」
マキシーム「ありがとう」
ラファエル「わあ、うまそう」
「あ、ラファエル。あいさつ忘れているんじゃないかしら?」
マキシーム「え?」
ラファエル「えーと・・・」
「ヒントはお食事を頂く時のあいさつよ」
私が教えるとラファエルがそのあいさつを思い出しました。
ラファエル「あ!いただきまあす!」
ラファエルは、私とエデンの手作り料理を食べてみました。
ラファエル「うまい!」
マキシームも食べてみました。
マキシーム「美味しすぎて自分は、自分は感動であります」
マキシームは嬉し涙を流します。
エデン「良かったわ」
エデンがホッとすると、ミアの付いている赤い物が!
エデン「あら?ミアさん、お召し物が汚れているわ」
エデンはミアのドレスに付いているお召し物を手で払います。
ミア「ありがとう。わあ、エデン今日のリボンもオシャレだね」
エデン「ミアさんもどう?」
エデンはミアにリボンを付けてくれました。ミアはお茶の鏡で見つめます。
ミア「かわいい!」
アダム「似合ってるね」
「ミア、可愛すぎるわ^_^」
私はメロメロです!
ラファエルもアダムと私の言葉に頷いてミアに微笑みます。
マキシーム「うんうん、素敵です」
エデン「あ、ヒラヒラひらめいた!」
みんな「え?」
「エデン、またいい考え思いついたのね!」
私はウキウキしています。
エデン「ねえ、ファッションショーを開かない?」
アダム「ファッション・・・」
ミア「ショー?」
「ファッションショーって、みんなにオシャレな服を着て見てもらう事じゃないかしら?」
エデン「その通りよ未来さん。みんなでオシャレな服を準備して、一人ずつ披露するの。とっても楽しいと思うわよ」
「わあ、素敵ね!私ファッションショーやりたいわ!」
ミア「ミア賛成!」
ラファエル「よし、おいらもオシャレするぞ!」
アダム「恥ずかしいけど楽しそう!」
マキシーム「しかしですね、自分はどうやってそのオシャレを・・・?」
マキシームは人前でオシャレあまりした事がないかもしれませんね。
エデン「わたくしが一緒に作りますわよ」
マキシーム「エデンが手伝ってくれるなら安心であります!」
マキシームはやる気を取り戻しました。
その日の夕方、ミアの泣き声が!
ミア「( ; ; )切れちゃった〜」
何と紅色と黄色のはぎれで作られたスカートが破れて来たのです!
エデン「大丈夫、ここを縫い合わせたらほら元通り」
エデンは縫い針で手縫すると元に戻りました。
ミア「わあ、エデンすごい!」
マキシーム「一体どんなものを・・・」
マキシームが困っていると、エデンがやって来ました。
エデン「トレードマークの葉っぱを使ったらどうかしら。例えば、ギザギザにしてみたり、水玉模様にしてみたり」
マキシーム「す、素敵であります」
エデンは私のためにもドレスを合わせてくれました。人間界で、ミニチュアドレス作りに慣れている私もエデンのお手伝いして作りました。
エデン「それをこちらへ!」
ラファエルは自信満々にカラフルな薔薇の花を荷車に乗せて忙しく働いています。
ファッションショーの準備の助っ人をしているのはアダムの同じヒメボタルの仲間たちです!ヒメボタルの仲間たちは仲良くペンキで塗ったり、花のトンネルを作ったりどんどん準備を進んでいます。
夜になりました。照明を担当するのはやはり三人のヒメボタルです。ギンヤンマのアクセルが飛んできました。ヘラクレスオオカブトのガブリエルや、マメコバチのテオ、ハナカマキリのシャルロットが見に来てくれました。
ギンヤンマのアクセル「早く早く、みんな集まれ!」
ヘラクレスオオカブトのガブリエル「あ、始まるぞ!」
辺りが暗くなるとガブリエルがワクワクしています。
最初に花冠をして、花をイメージした膨らみのあるワンピースを着ているミアが、次にエデンと私が作った花をデコレーションしている豪華なドレス姿の妖精の私。まるでインセクトランド版マリー・アントワネットのよう。次に青いレース付きのフードと帽子姿のアダム、次に水色のかわいい柄の白い服を着ているラファエルと続けました。
エデン「わあ、みんなすごい!」
アクセル「未来ちゃん、可愛くて綺麗だな」
テオ「そうだねAccel」
ハナカマキリのシャルロット「素敵よ!」
ガブリエル「良いぞ、ラファエル!」
そしてトリを飾るのは自らのトレードマークの葉っぱをイメージした帽子とチョッキ姿のマキシームです!あれ?マキシームかなり緊張しているみたいですね。マキシームは足を身震いしても勇気を振り絞って、前へ進んでみますが、途中緊張がすぐれないためか足を滑らせ、転んでしまいました!
「マキシーム⁉︎みんな!」
私はびっくりしてみんなを呼びました。
ガブリエル「大丈夫か?」
エデン「お怪我はない?」
エデンは手を差し伸べます。みんなは心配そうな困り目でマキシームを見つめると、マキシームは立ち上がります。
マキシーム「は、はい。しかしながら・・・せっかくのオシャレが( ; ; )」
マキシームは汚れてしまった服を見てショックを受け泣き出しました。
「マキシーム大丈夫よ( T_T)\(^-^ )」
私は涙するマキシームの頭を撫でて涙をハンカチで拭いてあげます。
アダム「マキシーム・・・」
エデン「大丈夫ですわ。私のリンプンで、とても素敵な魔法をかけて差し上げますわ」
「エデン、とてもGood ideaだわ!」
私はエデンの言葉に賛成しました。
マキシーム「え、ま、魔法を?」
マキシームはすぐに泣き止んで驚いてエデンを見つめます。
エデン「未来さん、ちょっと離れてもらっていいかしら?」
「分かったわ!」
私はエデンの気持ちを察してマキシームから離れます。
エデンは素敵な羽を羽ばたかせて黄緑色の魔法使いのドレスになり、杖を持ちました。
エデン「ヒラヒラヒラリーン!」
エデンは魔法をマキシームの服にかけると、汚れかけていた服の場所に緑の葉っぱの模様が追加されました。とても綺麗で新品に見えていますね!
みんなは驚きの声をあげ微笑みをマキシームに向けました。
「マキシーム、あんたすごく可愛くてオシャレになってるわ!すっかりファッションモデルじゃない😍」
私は明るく言い拍手しました。
アクセル「うおー、カッコいい!」
アクセルは飛びながらマキシームと彼のオシャレを観察をして喜びました。
マメコバチのテオ「Blabo!すごくオシャレだよMaximaxi!」
テオもマキシームを讃えます。
そしてマキシームは気を取り直して、緊張の事も忘れてとても明るく舞台に立ちファッションショーの最後を締めました。
マキシーム「ありがとうございます。エデンの魔法で自分はオシャレができました!」
エデン「それは違うわよ」
マキシーム「え?」
エデン「わたくしは、お手伝いしただけ。一番のオシャレはね、マキシームさん。あなたのその笑顔なのよ」
マキシーム「勉強になります」
エデン「ヒラヒラヒラリーン!」
エデンの笑顔の魔法、次はどんなリンプンでかけてくれるのか、とても楽しみですね!
つづく
次回もお楽しみに♪
エデン:キラキラえがおが、いちばんのオシャレですわ