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「おはようございます。」
安吾さんの声が聞こえた。
僕の心臓は激しく鼓動している。
どうすればみんな笑顔で居られるのかな…?
そんなことを思いながら監視暗箱の画像に四人の人影が見えた。
「中也くん、本当に此方であっているのかね?」
「敦は『旧晩香堂』て云ったんですよね?なら大丈夫…なはずです。」
「大人しく探偵社の誰かを呼んで案内してもらえばいいのでは…?」
「駄目だ!!それは俺の矜持が許さねぇ!!」
「ポートマフィアの皆さん、もうこられたようなんですが…」
「森さんたちがどうかしたかい?」
「中也さん、一度来たことがあるので来れると思ったんですが迷っているようで…」
「なら、僕が行ってこようか?」
「谷崎さん…いいんですか?」
「うん。敦くんはまだ用意があるだろ?」
「それはそうですけど..」
「私も行く。」
「鏡花ちゃんまで…それじゃあ、お願いします。」
「うん。」
「はいちょっとそこの二人しゅーごー」
「乱歩さん、どうかしました?」
「ちょっとね〜ゴニョゴニョゴニョ」
「え、それって良くないんじゃ…」
「いいのいいの〜それじゃあよろしくねぇ〜」
…え…?
「じゃあ鏡花ちゃん、やるから気配は消してね。」
「わかった。」
「もう鏡花に電話かけてもいいかえ…?」
「駄目ですって姐さん!!あと一寸でわかりそうなんです!!」
「だからもうちょっと待って…」
こちょこちょこちょこちょ(ごめんなさい中原さん…)
「手前何するんだよ!!」
「乱歩さんがやれって云ったので…悪いとは思ったんですが…」
『やあ素敵帽子君ちょっとした余興は楽しんでもらえたかい?』
「その声は…探偵!!」
『もー何回も言ってるでしょ!僕は【探偵】じゃなくて【名探偵】!!』
「あーはいはい。」
『まあそれは置いといて、元気は出たかい?太宰が死んで元気が出なかったろう。』
「真逆、そのためにこんな阿呆らしい事を…」
『名探偵に向かって「阿呆らしい」とは何だ!まぁいいや、そこにいる谷崎と鏡花が案内してくれるからついて行ってね〜それじゃ』
「とてもいいもてなしだったねぇ、中也君」
「全然良くないですよ…」
「まぁまぁ、良いではないか。のぅ?鏡花や。」
「うん。」
「それより早く行きましょう。芥川さんがお疲れのようですし…」
「僕は疲れてなどッ…いないッ…」
「いや息切れしてるじゃないですか…」
「そうじゃの」
贈呈品=プレゼント
暗箱=カメラ
矜持=きょうじ(プライド)
姐さん=あねさん
一寸=ちょっと