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主要登場人物一覧
望月輝人(37)…3代目主人公 国家保安庁特殊科特例組織機動急襲捜査部隊長
片倉陵(32)…国家保安庁特殊科特例組織機動急襲捜査部隊主任
河内慶六(34)…国家保安庁特殊科特例組織機動急襲捜査部隊員主任
永井大介(30)…国家保安庁特殊科特例組織機動急襲捜査部隊員
浦渼祐輝(44)…国家保安庁特殊科特例組織機動急襲捜査部隊員
海野崇(25)…国家保安庁特殊科特例組織機動急襲捜査部隊員
北海遼(23)…国家保安庁特殊科特例組織機動急襲捜査部隊員
赤木龍一(58)…国家保安庁3代目長官
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「失礼します」
長官に就任して1週間がたった頃、赤木は望月を長官室に呼び出した。
「来たか。そこに座れ」
「はい」
望月は指を刺されたソファーに腰掛けた。
「幕僚監部はどうだ?」
「いい感じ?です。なんか刺激があって笑笑」
「そうか。どうだ?もうすぐ新しい部署を総監本部特殊科に創設するつもりだ。入ってみないか?お前がそこの長となってな」
「じ、自分が指令官としてですか?」
「嫌か?いつまでも幕僚監部で上司にペコペコするのがお前は好きなのか?早く部下を持ちたいとは思わないのか?」
「いや、それは思いますけど……」
「なら、決まりだ。10年前に起きた松浦の殉職の件でな、あの後、防衛省内で特別に政府が指定した犯罪組織を取り締まっていこうという案が浮上してな。その部署が特例組織機動急襲捜査部隊だ。お前にはそこの部隊長を頼みたい」
「は、はぁー」
「承諾するのか?どっちだ?」
「あ、承諾させて頂きます」
「そうか。まずはお前を含めて7人態勢で始動していこうと思う。その仲間をセレクションで選んで欲しい。面接でだ。対象は全ての国保隊員だ。しかしこの3人は既に入れて欲しい」
そう言うと赤木は片倉と河内の写真を机に置いた。
「お前の同期だ。準隊員の頃から仲良かったろ?辛いこと、挫折した時互いに助け合えるのは同期だと俺は思う。ま、俺に同期はいないんだがな」
そう言うと赤木は椅子から立ち上がり窓を見下ろした。
「この国を一緒に守っていこうや」
赤木の言葉に望月は軽く頭を下げた。
その後
長官命令が降り、片倉、河内、望月に新設された部署、特例組織機動急襲捜査部隊への配属が決まった。
「久しぶりだなー。お前ら変わったなー。あの時のへなちょこな顔から笑笑」
河内が言った。
「うるせーよ。一緒だったろ?お前とは」
片倉が言うと河内は笑みを見せた。
「そうだった笑」
「で、望月は、どこにいたんだ?」
片倉に聞かれ望月は名刺を渡した。
「幕僚監部だ。」
「えっマジ?じゃあ、岸田を辞めさせたのって…お前?」
河内が聞くと望月はすぐに否定した。
「俺は下っ端だから。何もしてないのと一緒だよ。それよりセレクション今日だぞ?何だその格好は」
望月は私服で出勤してきた河内らを見て言った。
「え?ダメなの?いいだろ別に」
「制服に着替えろ。いいから」
「しょうがねーな」
望月に言われ片倉達は、すぐに制服に着替えた。
その後
セレクションが行われ、応募をした約800人の国保隊員の中から4人を選抜する事になった。
選抜方法は体力試験、面接試験の2つで共にかなり高レベルな戦いとなった。
その結果、最初に決まったのは浦渼祐輝という男だった。
「元警官だって?この人。なんかおかしくねーか?」
河内が言うと片倉が疑問の声を漏らした。
「おかしいって何が?警察から国保に来たって事の何が?」
「警察から国保。それに年齢もかなりいってる。よし望月、やってみるか」
「やってみる?」
「あー。追加面接だよ。やってやろーぜ。」
河内からの提案で望月らは、浦渼の追加面接を行うことにした。
数日後
追加面接当日、望月らは浦渼を総監本部8階にある第8会議室に呼び出した。
「お呼びだてして申し訳ございません。まずは最終選考の結果をお知らせします」
そう言うと片倉は、封筒を渡した。
「合否を伝えるために呼んだんですか?要件はなんでしょう?」
浦渼が聞いた。
「履歴書を見ると10年前いきなり警察から国保に異動されてますよね?どうして警察をお辞めに?」
望月が聞くと浦渼は下を俯いた。
「自分、風雅の仇を取りたくて国保に…。警察にこのままいても何も変わらないんで…」
「風雅さん?といいますと?」
「俺の友人だ。松浦風雅。知ってるだろ?」
浦渼からの言葉に望月らは目を合わせた。