) ピロン ッ
裏からスマホの通知の音が聞こえた .
準備していた手をもう一度止めて
カウンターの後ろにある扉を通り
裏の机に置いてあるスマホを手に取った .
通知はとある連絡アプリからで 、
“ n 先輩 から1件の通知が来ています ”
と画面には表示されていた .
n 先輩は俺が勝手につけてる名前で
本当の名前は なかむ .
まだバイト時代に働いていた B A R の
仲の良い先輩の1人だ .
『 もうすぐ着くよ ! 』
文面だけでも脳内再生出来そうなほど
慣れ親しんだ先輩が 、
今日は俺の様子を見るついでに
B A R の手伝いをしに来てくれる .
正直金曜日は 、
飲んだくれの人が増える為 、
手伝いに来てくれるのはとても有難い .. が 、
先輩にあ の 人の様子を見せたら
心配をかけてしまう気がした .
その心配をしない為にも 、
今日は O P E N 前に満足させて 、
帰らせたのだ .
.. 正直あの人が約束を守るかは不安だが ..
そこはもう 、 信じるしかない .. ,
「 .. すまいる 、 来たよ ! 」
「 ! ! なかむ先輩 .. ! 」
数分後に裏口から出てきたのは 、
良くしてもらった先輩のなかむ先輩 ..
「 .. 俺もいるけど ? 」
「 .. ? ! ! ! 」
「 き 、 りやん .. せん ⤴︎ ぱい ⤵︎ ︎ .. ? ! 」
と 、 バイト時代にめちゃめちゃ憧れていた
先輩のきりやん先輩が出てきた .
「 ぇ 、 なんか反応違うくない ? 」
「 俺の亊なんてどうでもいいってこと .. ? ! 」
「 いや 、 そういう訳じゃ無いです .. 多分 . 」
「 た 、 多分 ? ! ! 」
「 じゃあ逆に俺の亊は好きってことで ( ( 」
「 それはそれでないですね . 」
「 あれ ? 」
.. そんな茶番をしている間に
もう O P E N する時間が近づいていた .
「 .. やば 、 」
「 __ 時 開くんだっけ ? 」
「 はい .. 、 」
「 おけ 、 俺コップとか洗うのやるから 、 」
「 接客達はきりやんとすまいるで ! 」
「 .. はい . 」
「 ん 、 」
「 .. ここの置き場所とかって 、 」
「 駅前のと同じ ? 」
「 ぁ 、 はい . 」
駅前の は 、 バイトしていた B A R の店のことで 、
ここの店は地下となかむ先輩達の間では
呼ばれているらしい .
「 ん ー なら平気か . 」
「 .. わかんない亊があったら聞いてください .. ね ? 」
「 ぉ 、 なんか先輩みたいだな w 」
「 .. まぁ一応先輩は俺だけど 、 」
「 .. 先輩は先輩ですものね . 」
「 .. んま 、 もっと頼られる先輩になれるように 、 」
「 俺も頑張らないとなぁ .. 、 」
「 .. ? 先輩は十分頼れますよ ? 」
「 .. ぇ 、 ぁあ .. ありがと ? w 」