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ワンクッション
「馬鹿野郎ッ!!!!」
グルッペンの拳が、エーミールの頬に炸裂する。エーミールの身体と共にM39もエーミールの手を離れ吹っ飛ばされた。
「邪魔するな、グルッペン!!」
エーミールの悲痛な叫び。だがグルッペンは臆することなく、エーミールの頬を掌で張ると、ベッドに押し倒した。
「離せッ!」
「ざけんなッ!!この馬鹿ッ!!」
グルッペンは抵抗を続けるエーミールに覆い被さり、エーミールの口を口で塞いだ。
「んッ、ぐ……ッ!?」
食らい付くようなグルッペンのキスに、エーミールの背筋をぞわりと蠢く何かが這い上がる。おぞましい感触に、エーミールは身を捩って必死な抵抗を試みるも、グルッペンの掴む手の力もキスも強くなるばかりで、微塵も離れる隙がない。
「んむ…ッ、ふ……ッ」
腰から這い上がるぞわぞわした感覚が気持ち悪い。とにかくここから逃げたい一心で、エーミールは必死で身を捩って抵抗を試みるも、次第に力が入らなくなっていく。
「ん、んン……」
エーミールの抵抗が小さくなっていくのを確認し、グルッペンはエーミールから唇を離す。
「この…馬鹿が……ッ」
「どけ……グルッペン……」
「誰がどくか!貴様こそ、勘違いも甚だしいぞ、エーミール!!」
グルッペンはそう叫ぶと、エーミールの前髪を鷲掴みにし、上体を起こした。
「貴様はもう、私のモノだ。その頭脳も、知恵も、身体も、そして貴様の命も。全てが私のモノだ」
「い、いや…だ……ッ」
エーミールが弱々しく首を横に振る。
抵抗する力も、方法もない。けれど、もう籠の中はイヤだった。ピンで止められ収集箱に閉じ込められるのは、もうイヤだった。
ささやかな抵抗を示すエーミールの頭を、グルッペンは更に強く引き寄せ顔を近付ける。
「イヤか?なら、戦え」
「!?」
「隷従がイヤなら、戦え。武器を振るい、貴様の全てを駆使して、俺にかかってこい」
グルッペンの紅色の瞳が、燃えるようにギラギラと光り、エーミールの目を捉える。距離が近すぎて、エーミールはグルッペンの視線から逃げることすらできずにいる。
「自分だけでラクになろうと思うな。ラクな方に逃げるな。貴様はすでに私のモノだ。本当の地獄にまで、私と共に歩め」
「それがイヤだというなら、私と戦え。貴様の全力を持って、私を潰しにかかってこい」
グルッペンは掴んでいたエーミールの髪を離し、ベッドの上に突き倒すと、エーミールのシャツのボタンを外し始めた。
「ひっ……」
されることはわかっている。
イヤだ。逃げたい。
けれど。
自分をまっすぐに見つめる紅色の瞳に、エーミールの心ばぐらついた。
『戦え』
グルッペンのその一言は、エーミールにとって実に甘美だった。
素肌を這う指の感触に、エーミールの身体が過敏に反応する。
だが、エーミールは嫌がる素振りも逃げる素振りも見せない。蕩けそうな表情を浮かべ、グルッペンの愛撫を受け入れているように見えた。
エーミールは愛撫に反応してうっとりしているわけではないと、グルッペンは気付いていた。
『戦え』
グルッペンの言葉が、エーミールのスイッチを入れたであろうことに、グルッペンもまた無上の愉悦を感じていた。
そうだ。それでいい。
暴力は最高の言語だ。
愛を囁くよりも、抱き合い目合(まぐわ)うよりも、エーミールにはよっぽど刺さったのだろう。グルッペンとの『戦い』に思考を飛ばし、うっとりと感じ入っている様は、セックスよりもよほど悦楽を感じていた。
「はっは。やはりキミは最高だ。お前の頭脳も、身体も、全てを駆使して、いつでも来るがいい。俺もまた、全力で相手をしよう」
服がはだけ、素肌が露になっても、エーミールの目は虚空を見つめ、うっとりしている。
「セックスよりも、策略や戦術にエクスタシーを感じるか。変態の域だが、そうでなくては面白くないな」
グルッペンはそう言って笑うと、慣らしもそこそこにエーミールの中をローションで満たし、早々に貫いた。
「……ッあっ?!な、なん……?」
痛みと圧迫感に我に返ったエーミールは、そこでやっと自分がグルッペンに犯されていることに気付いた。
ずいぶん暢気で間抜けな話である。
「おはよう、エーミール。いい夢は見られたかね?」
「グルッ……?!ど、どういうこt…ッ!あ、あぐ…ぅ…ッ!あ!?」
「クスリも毒も盛ってない。お前が勝手に妄想でトリップしてただけだ」
尻の中のキツい感触のせいで、グルッペンが脈打つ感覚がエーミールに直に伝わる。グルッペンはまだ動かない。
「……ッは!ぬ、抜け…ッ!」
「まだ挿入したばかりだぞ?大体、戦争の最中に、ボーッとしている方が悪い」
「戦…争……?」
「そうだ。これは、俺とお前の戦争だ。エーミールが負けたら、俺はお前の全てを奪う」
「……レニングラード……」
「ああ。レニングラードでも釜山でもハノイでもいい。だが、ただの逃亡だったらどこまでも追いかけて、俺はエーミールの全てを奪うぞ」
「反撃……は」
「大歓迎だ。ただ、こちらも迎え撃つがな」
「戦争狂が……、ぁ、あッ?!」
動き出したグルッペンの感触に、エーミールは身体をのけ反らせ、声をあげる。
「ひぁッ!あ、ンはッ!うご…ッ、く…ッあ!」
「……ははっ、いい表情(かお)だぞ、エーミール。さっきの光悦とした表情には及ばんが、すごくいい顔だ…」
「ふざけ…ッ、ンぁッ!はっ、ひぅ…ッ!」
反論しようとするエーミールの乳首をつまみ上げ、先端に爪を立ててやれば、エーミールはいとも容易く快楽に屈して甘い声をあげる。
快楽に屈し溺れそうになるエーミールを、更に快楽漬けにするため、グルッペンは固くなったエーミールの乳首を更に捏ね、強い刺激を与える。
「あっ、やッ、やめッ!ひぅ…んッ!!」
「ああ…、いい。いいぞ、エーミール…」
中を突き上げ乳首を弄るたび、中に挿入されているグルッペンのモノを強く締め付ける。
更なる快楽を求め、グルッペンはエーミールの奥の奥へと突き上げていくと、エーミールの動きが今まで以上に過敏に反応し、悲鳴のような声をあげた。
「あ”……ッ?! あ、ひ…ぃッ! や、やだッ!やめ…ッ!あ、ン”、ぁーーッ!!」
グルッペンの先端が、エーミールの勘所を突いたと気付いたグルッペンは、エーミールの反応をもっと見たくて執拗にその場所を擦っていった。
「やだッ!やだッ!そこ……、やめッ!!」
「そう言いながらも、ケツは離したくないみたいだぞ。かなり強く…締めてくる」
「いやッ!!やだ……ッ!おかし…ッ!な…るッ!」
「狂え。溺れろ、エーミール…ッ」
エーミールは全身で暴れ、沸き上がる快楽から逃れようと抵抗するが、勘所を突き上げられるたびに、どうしようもないほどの狂おしさで溺れ、窒息しそうになる感覚に抗うことができない。
「あ”ッ!あ”ー…ッ、あ、ぐ…んン…ッ……」
顔からも、身体からも、中からも手に取るようにわかる。
イッたか。
潤んだ瞳から涙が溢れ、僅かな矜持で何とか片手で押さえた口の端からも、押さえきれない唾液が流れる。
「んッ…、ンー…」
「…ぉ、あ…ッ!エー…ミー…ル……」
ビクビクと脈打つエーミールの中で、グルッペンもまた達していった。
【続く】
・レニングラード
現在のロシアの都市(首都じゃないよ)、サンクトペテルブルク。
第二次世界大戦の独ソ戦において、ドイツの猛攻を何とか凌ぎきった。
・釜山(プサン)
韓国の南にある街。
朝鮮戦争では中共の支援を受けた北に押されて米軍+南は釜山まで押されたが、米軍の仁川(インチョン)上陸作戦でうまく北連合を分断。
・ハノイ
ベトナム戦争において、北ベトナム連合に追い詰められた米軍が、文字通り這々の体でハノイの地より撤退している。
コメント
9件
この人生悔い無し…( ◜ᴗ◝)
今回も最高です … 👍👍😇 テトロドトキシンさんの膨大な知識量と魅力的な表現がほんとに心臓にブっ刺さりですぅ … 💘💘 いつも素晴らしい作品をありがとうございます !!! emさんの官能的な姿 … 鼻血ドバドバですわ!!!!! grさんの名言も使われるとは…尊敬の一言じゃ表せないくらい尊敬しています …… 💗