青桃
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理由
桃side
「なぁ青。」
「んー?」
「俺、ずっと聞きたかったこと
知りたいことあったんだけど」
「こたえてくれる?」
今日は勇気を出す日。
青に遠慮して聞かなかったことを
聞いてみる日だ。
青はうつ病だ。
だからできるだけ悪化せぬよう
質問攻めや気分を害すこと、
全てを避けて全肯定してきた。
でも今は違う。
青はきっと、こたえてくれる。
そう信じて今日を勇気を出す日にした。
「いーよ。で、なに?」
「….青はなんで、うつ病になったの」
「青は、なんのために生きてるの」
「…辛くなるかもしれないけど、
死ぬまでに知りたいから、」
「2個だけ?なら容易いよ〜
てか、今まで聞かなかったの?優し」
「っいいからこたえろ!」
「はいはい、まずは〜..」
「僕がうつ病になったのはね、
昔居た恋人が原因だよ」
「僕ら同性愛者だからさ、
昔居た恋人も同性愛者なの」
「僕嬉しくて!はじめて同類ができた!
やったー!!って超高ぶったのw」
「それでね、付き合って、
めちゃくちゃ幸せだった…」
「その人と、馬鹿やってさ、
授業抜けてみたり..夜に花火したり
お泊まり会とか、色んなのして」
「すっごく充実してた。」
「けどね」
青の話すトーンが低くなる。
その時、窓から入った
寒い北風が青を強調した。
「電車で遠出してる時、
通り魔に会っちゃったんだ」
そんなことを平気で言って、
間なんて作らずたんたんと話してく。
「通り魔は、その人の心臓を刺した。
僕は肝臓だけ、危機的状況になった」
「その人は即死で意識もなく、
僕はぼやける視界を最後にした」
「その後から聞いた話。
僕なんで生きてるかわからなくて」
「医者に聞いたの」
「…..その人はね、心臓以外、
健康体だったから綺麗だったんだ」
「…察したかな?w….、
僕の肝臓はその人のなんだよね」
「僕ら、いつかの時のためにって
臓器を提供するカード?みたいなのを
書いてて。それが、早くに使われて」
「僕の中で、僕の体内で、
その人は今も生きてる」
「けど僕は苦しかった
僕が殺して、しまったのかと」
「理由はね、医者は僕に言わないように
隠れて言ってたんだけど、僕聞いて」
「心臓には少し傷が入っていただけで、
肺が危機的で、心臓は…、、、
ほんとに彼女微かに動いていたんだって。」
「助かってたんだ、その人は」
「..今も思い出すんだよ
僕が奪ってしまった肝臓で、
僕は、生きてしまっている」
「夢でその人が何度も出る
絶対言わないとわかってても、
納得してしまって、辛くなる」
「寝ることが怖くなって、
食べることも…何もしたくなくて」
「その時は重度のうつ病だった。
けど今は桃くんのお陰で軽めになった」
「僕、桃くんに助かってるよ、」
「だから僕は、桃くんの為に、
桃くんと2人きりになるために生きてる」
「以上!w」
俺には分からないことだらけだと思った
その人についても分からないし、
「電車の通り魔」なんてニュース知らない。
青、まだ隠してること、
実はあるんじゃないの?
俺はそのことを聞こうと、
口を開いたが辞めてしまった
言葉が喉につっかえてしまった。
なにも言葉が出なかった。
出てもかすれる気がした。
「…青は、青に生きてもらわなきゃ
俺一生人と会わずに死んでた」
「生きる選択してくれてありがとうって
きっとその人も思ってるよ」
「…っ桃く、ん」
「…好きな人のためになってから
死ねるなんて、幸せ過ぎるだろ」
「青」
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寒い季節が過ぎて、春。
何の変哲もない日々を過ごしている。
いや今のは嘘。
青の性欲が強くなった。
「桃くんシようよ〜〜!!!」
「昨日もしただろ!!
お陰でこっちバキバキ!」
「うぅ….お願い!前置きだけ!」
「前置きしたらすーぐ
いれたいとか言うだろうが!」
「その言葉一生信じないぞ!!」
といった感じで追いかけられる。
前までは1ヶ月に1回のペースで、青は
性欲は自分で抑えれるタイプだった。
俺に隠れて1人でしてるとか、
気付かないほど隠すのが上手い。
だがここ最近は1週間に4回程度。
俺は青の気が済むまで弄ばれる。
俺が自然とネコなのも好かないし、
あとシンプルにテクニックがうまい。
(腹立つが肩を並べられないので言えない)
最近は玩具を制覇しよう!なんて
言ってきた。頭がおかしい。
「…大体なんでそんな急に
性欲強くなったんだよ」
「いやー僕だって抑えてたの!
まぁそれは話したけどさ?」
「僕、気づいたの」
「桃くんの首とか鎖骨あたりの骨?
がとてもえっちでさ…???」
「…変わらんそんなの」
「変わるの!あと目とか
顔立ちしぬほど整ってるし!」
「僕鎖骨フェチなんだ..って、
勿論桃くんの前だけね?」
「で!僕の性癖..なんだけど」
「目が、僕の色だから、
その目が堕ちてくのを見てたいの」
「うっすらとハートが浮かぶの。
顔真っ赤にした桃くん可愛いから」
「僕もーっともーっと、見たいって
欲が出ただけで性欲は変わらないんだよね」
「…はぁ、、?」
「あ、覚えてないな?」
「まぁ…、ピンとはこないが..だな」
「俺は2週間に1回ペースがいい。
彼女からのお願い事、頼む!」
「そんなの僕死んじゃうね」
「俺いつでも青と別れてもいいんだよ?」
「まあ待って待ってw夏まで待ってよw
夏までは一緒にいてよ〜wwww」
「あーもう春最後の日に別れる〜!!」
「嘘つけしずかちゃん!!!」
「そーゆーところだぞ」
なんて会話はお手の物。
こんなふざけ合いの話が好き。
こんなテンションで、話したいな。
未来のことも過去のことも
全部全部抱きしめるように
そう上手くいけないのが、
俺らなのに、ね。
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ほとんど青くんの過去でした!
毎日変哲もない日々にしたかったので!
「その人」は次で分かります!
あと番外編とか書きたい〜
この物語延々と桃視点なので
青視点もかきたいな〜
って思ってます。
青視点では桃くんが忘れてたり
重要だと思ってないことを
出すのでかなり話が違ったりするので
楽しめると思います!!
真面目に遅筆なんで…ほんとに…( ´•౪•`)
ゆるしてくださいね!!
ではまた次に!
コメント
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投稿できてる?誤字ない?