木山楽斗
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ストーリー
ノベル
伯爵家の令嬢であるアルシエラは、高慢な妹とそんな妹ばかり溺愛する両親に嫌気が差していた。
ある時、彼女は父親から縁を切ることを言い渡される。アルシエラのとある行動が気に食わなかった妹が、父親にそう進言したのだ。
不安はあったが、アルシエラはそれを受け入れた。
ある程度の年齢に達した時から、彼女は実家に見切りをつけるべきだと思っていた。丁度いい機会だったので、それを実行することにしたのだ。
伯爵家を追い出された彼女は、商人としての生活を送っていた。
偶然にも人脈に恵まれた彼女は、着々と力を付けていき、見事成功を収めたのである。
そんな彼女の元に、実家から申し出があった。
事情があって窮地に立たされた伯爵家が、支援を求めてきたのだ。
しかしながら、そんな義理がある訳がなかった。
アルシエラは、両親や妹からの申し出をきっぱりと断ったのである。
※この作品は「アルファポリス」にも投稿しています。
ノベル
子爵令嬢であるアノテラには、婚約者がいた。
しかしある日、彼女は婚約破棄を告げられた。婚約者には他に好きな女性がいたのだ。
その女性の婚約者である伯爵令息のラルードもその場にいた。そして彼も、アノテラと同じように婚約破棄を告げられたのである。
婚約者を失った二人は、途方に暮れていた。
これからどうしていくべきか、それを必死に考えていたのである。
「どこかに誰かいい人がいればいいんですけどね……」
「……もしもよろしかったら」
「はい?」
「もしもよろしかったら、私なんてどうですか?」
アノテラが何気なく発したその一言によって、二人は婚約することになった。
しかしアノテラは念のため、ラルードとの結婚には契約書を作っておくことにした。先の失敗を活かして、できるだけ不利益を出さないようにしたのである。
しかし結果として、その契約書はそれ程必要ではなかった。
ラルードは極めて紳士的であり、アノテラとも気が合ったのだ。
そんな二人が幸せな生活を送っていると、とある知らせが届いた。
かつての二人の婚約者達が、破局したのである。どうやら、元婚約者達の間には大きな溝ができてしまったらしい。
※この作品は「アルファポリス」「ベリーズカフェ」にも掲載しています。